20代の頃、
何を思ったのか、日本一高い山に登ろうと思った。
夜中に友達の安藤とレンタカーを借りて、
東京から富士に向かった。
【コラムの著者】鈴木颯人

一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会 代表理事
慶應義塾大学健康情報コンソーシアム 会員
メンタルトレーニング推進国会議員連盟 所属
プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。>> 今も増え続ける実績はこちら
【プロフィール】フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれました。生まれた国はイギリス。当時から国際色豊かな環境で育って来ました。1歳になる頃には、日本に移住しました・・・。>>続きはこちらから
【著書】
・弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉(三五館シンシャ)
・一流をめざすメンタル術(三五館シンシャ)
・モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術(KADOKAWA)
・最高のリーダーは「命令なし」で人を動かす(KADOKAWA)
・メンタルコーチが教える潜在能力を100%発揮する方法(KADOKAWA)
・親が変われば子どもが変わる(三五館シンシャ)
・うちの子のやる気スイッチを押す方法教えてください(かんき出版)
・アスリートの心を磨く言葉と魂を揺さぶる絶景(PIE International) 他多数

富士山には入り口がいくつもある。
迷った挙句、なぜか登る前に山の周りを一周した。笑
少し寝てから登るつもりだったけど、
結局まったく眠れないまま登り始めた。
20代だったから体力はあった。
雲より高いところへ向かって登る過程は、純粋に楽しい。
標高が上がるにつれて緑が消え、
やがて岩だらけになる。
途中で高山病に苦しむ人たち。
垂直に走るように登っていく自衛隊の人たち。
「すげーな」と思いながら、
気づけば山頂に着いていた。
沸点が低いからお湯はすぐ沸く。
カップラーメンはぬるい。
それでも、やけに美味かった。
山頂からの景色は圧巻だった。
ただ、それも一瞬。
下山では、
膝とつま先がずっと痛かった。
あの感覚は今でもはっきり覚えている。
スポーツも、
とんでもなく高い山を登るのとよく似ている。
登っている最中が、
いちばん濃い。
頂きに立てる時間は、
驚くほど短い。
何人もの世界チャンピオンや
日本チャンピオンをサポートしてきて、
いつも思う。
この一瞬のために、
彼らは日々を積み重ねている。
そして多くの場合、
あとになって気づく。
本当に記憶に残っているのは、
頂きではなく、
登っている途中だったと。
結果が出ない時間も、
山を登っている最中だと思えたら、
景色の見え方は少し変わる。
そんなものかもしれない。



