スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第65弾

今回の主役はスポーツメンタルコーチ資格講座第23期の卒業生であり、現在スポーツメンタルコーチとして活動している福岡正一さんです。福岡さんは高校・大学時代に野球に取り組み、卒業後は会社員として働きながら、父親の影響で22歳から約10年間にわたり高校野球、大学野球、社会人野球の審判員を務めてこられました。九州国際大学付属高校野球部の専属審判を7年間にわたって務めたほか、アメリカの審判学校であるMLBジム・エバンス審判学校のデザートクラシックにも参加するなど、長年にわたり第一線の野球現場に深く携わってきました。
一方で、自身の人間関係やコントロール癖に向き合うため、2015年から一般的なコーチングや「自己基盤」を扱うアプローチを学び始めた福岡さん。2018年からは個人事業としてライフコーチや企業の経営者や役員向けのコーチングを行い、クライアントの孤独や悩みに寄り添ってきました。そんな中、長年お世話になった専属コーチからの「スポーツの世界に戻りなさい」という助言をきっかけに、再びスポーツメンタルの領域へ足を踏み入れることとなります。
元プロ野球選手やオリンピック選手のメンタルコーチを務めた白石豊先生のもとでの学びを経て、鈴木颯人のSNS発信や「メンタルコーチングとメンタルトレーニングの違い」を明確に打ち出す姿勢に共感し、スポーツメンタルコーチ資格講座の受講を決意。10年以上のコーチング経験を持ちながらも過去の実績を一度すべて手放し、「ゼロ」の状態で学びに向き合った福岡さんは、若い世代の仲間たちとの出会いを通して「一人で抱え込まなくていい」という大きな気づきを得ました。
現在は「スポーツ選手が元々の自分に還り、素の自分でプレーできるサポート」を大切にしながら、現場で年齢やレベル問わずスポーツ選手のメンタルサポートを行っている福岡さん。今回は、そんな福岡さんにスポーツメンタルコーチングへの熱い想いと、資格講座での学びや今後の展望について詳しく伺いました。
10年のコーチング経験とスポーツの世界への回帰。スポーツメンタルコーチに興味を持ったきっかけとは

– 福岡さんは学生時代から審判員まで長年野球に携わってこられたとのことですが、これまでの経歴を教えてください。
私は高校・大学と東海大学の系列校である、かつての東海大二高校および九州東海大学で野球をやっていました。選手時代はずっと補欠でしたが、大学卒業後に父親の影響で野球の審判をはじめ、22歳から30歳頃まで高校野球、大学野球、社会人野球の審判として審判協会に所属して活動していました。
当時は会社員として働きながら週末は審判としてピッチに立つ中、ご縁があり九州国際大学付属高校野球部の専属審判として7年間ほど毎週休日にはグラウンドへ赴いて活動しました。その後、審判技術を学ぶために2002年〜2003年にアメリカの審判学校であるMLBジム・エバンス審判学校のデザートクラシックにも参加しました。
計3,000試合以上を経験してきた長い審判生活の中で、選手生活だけでは知り合うことのなかった多くの選手や、いわゆる名将と呼ばれる指導者の方々と出会えたことも、今の自分にとって大きな財産になっています。
-野球の現場に長年関わられる中で、コーチングやスポーツメンタルの分野に興味を持った経緯を聞かせてください。
元々はスポーツのためというより、自分のコントロール癖やパワハラ的な気質に限界を感じ、自分自身を整えるために2015年から一般的なコーチングを学び始めたのがきっかけです。その中でも当時は目標設定型のコーチングではなく、人の内面や生き方を扱う「自己基盤」というアプローチに惹かれ、2018年頃からは個人事業主としてライフコーチという形で企業の経営者や役員向けのコーチングを行っていました。そういった孤独を抱える企業の社長さんたちの相談に乗る中で、ライフコーチとしてプロの実績を重ねさせていただきました。
一方で、私自身も自分自身を整えるためにコーチを付けていたのですが、ライフコーチング事業を始めて5〜6年が経った頃、専属コーチから「あなた、スポーツの世界に戻りなさい」という提案を受けたんです。そこから紹介を受けて、元プロ野球選手やオリンピック選手のメンタルコーチを務めた白石豊先生の下でまず講座を受け、メンタルトレーニングの基礎的な手法や知識を学ぶなど、本格的にスポーツメンタルの領域へアプローチし始めました。

– そこから鈴木颯人さんのスポーツメンタルコーチ資格講座を受講することになったきっかけは何だったのでしょうか?
以前からInstagramで鈴木颯人さんをフォローしていて「しっかりスポーツメンタルコーチングを学ぶならこの人かな」と漠然と思っていました。受講を決めた大きな理由は、颯人さんが世の中で混同されがちな「メンタルコーチング」と「メンタルトレーニング」を明確に分けていたことです。また、颯人さんの実体験や現場での実績に基づく言葉を画面越しではなく対面で直接学びたいという思いが強くありました。
また受講当時、私は55歳でしたが、これからスポーツの世界で活動していくには「今の20代・30代と出会わないと意味がない」と考えていました。颯人さんの受講生の写真を見ると、若い世代や現役/元トップスポーツ選手がたくさん集まっていたので、「彼らが今何を感じているのかを知りたい」という強い好奇心も後押しとなり、他の講座と迷うことなく申し込みました。
10年の経験を一度ゼロにして学び直す。実際に資格講座を受けてみて感じたこと

– これまで10年以上のコーチング経験がある中で、スポーツメンタルコーチ資格講座を受けてみてどうでしたか?
10年以上の経験や2,500時間以上のセッション実績はありましたが、自分の心の迷いに決着をつけていたタイミングでもあったため、過去の経験を横に置いて「ゼロ」の真っ新な気持ちの状態で学びに入ることができました。一般的な人生を歩む社長さんの方々のコーチングとは異なり、競技生活にタイムリミットがあるスポーツ選手特有のアプローチや視点を学び直すことができ、非常に新鮮な感覚でした。
– スポーツメンタルコーチ資格講座の中で印象に残っているワークやお話はありましたか?
グループ対抗で行ったドミノのワークが一番印象に残っています。各グループにそれぞれ異なるテーマが与えられる中で、速さや結果を求めようとすると、どうしても直線的で面白みのない並びになってしまうという気づきがあり、「結果への向き合い方」を深く考えさせられました。また、これまで私はオンライン上でのコーチングを中心に仕事をしてきたこともあり、この講座を通して顔を合わせる対面での距離感、颯人さんの「現場主義」や親身に耳を傾ける姿勢を学び深く感銘を受けました。
– その後はマスター資格講座も受講されましたが、そこではどのような学びや成長がありましたか?
一番大きかった学びはマーケティングの部分です。私自身クライアントのビジネスや商品を売るお手伝いは得意だったのですが、自分自身を売り出し、色々な方に知ってもらうことがずっと苦手でした。しかし、マスター資格講座の音声教材や実践的な講義を通じて、WordPressの活用法やブログでの情報発信などを具体的に教えていただき、プロとして活動するための大きな推進力を得ることができました。
– ちなみに資格講座の同期の方たちは福岡さんにとってどのような存在でしょうか?
最初のZoomのグループワークで、実業団のバドミントン選手である同期がスポーツ選手のセカンドキャリアへの熱い思いを語っているのを聞いて、「ここに来て本当によかった」とスポーツメンタルコーチ資格講座初回の開始1時間で実感しました。私が最年長ということもあり最初は戸惑いましたが、剣道やバスケットボールなど様々な競技で頑張る若い同期たちと出会えたことは一生の宝物です。
彼らの熱量に触れる中で「一人で抱え込まなくていいんだ」「仲間っていいな」と心から思えるようになりました。今でも試合の応援に行ったり連絡を取り合ったりと、素晴らしい繋がりが続いています。
「自分を変えるのではなく、元の自分に還る」選手たちの孤独感やプレッシャーに寄り添う。スポーツメンタルコーチングで意識していること

– 改めて現在の活動状況を聞かせてください。
現在は体験コーチングを行うほか、学校にお伺いしてスクール形式の講義ではなく、生徒たちに1時間や2時間のワークショップ形式で実際に体感してもらう活動も行っています。講義内では生徒たちへ一方的に話をすることはせず、様々な参加型のワークを通して「スポーツメンタルコーチ」という存在を身近に知ってもらうことを意識しています。
また、熊本のハンドボールチームや競輪選手会の会長さんなど、過去のご縁を辿って30年ぶりに連絡を取らせてもらった方もいたり、短時間でも挨拶回りをさせていただくなど、スポーツ現場へ積極的に足を運んで顔を覚えてもらいながら信頼関係を築いていくことを重きを置いて活動しております。
– 現場でワークショップや体験セッションを行う際、どのような工夫をされていますか?
体験ワークを行う際は「ワーク自体はシンプルで簡単だけど、しっかりとした学びがある仕組み」にすることを心がけています。受講生や生徒たちが思い詰めたり難しく捉えたりしないよう、「真面目にやりすぎないでください」とお伝えし、肩の力を抜いて素の状態で受け取ってもらえるような空気作りを大切にしています。力みを抜くアプローチを取り入れることで、参加者が自発的に気づきを得やすい環境を整えています。
– 福岡さんならではのコーチングの強みや、選手と接する上で大切にしているアプローチは何ですか?
一番の強みは、トップレベルやハイパフォーマンスの領域に到達した選手特有の「孤独感」や「ハードさ」に深く寄り添えることです。ある程度の高いレベルに行けば行くほど、周りに本当の理解者が少なくなり、一人で抱え込むプレッシャーや孤独感は非常に大きくなります。
また、多くのスポーツ選手は自分自身が持つ感覚や目標達成に向けたアプローチを言葉にして喋ることが得意ではありません。私はそうした選手たちが言葉にしづらい微妙な身体感覚や感情に耳を傾け、しっかりと受け止められることが強みだと感じています。そういう意味では仲間からも私が与える「安心感」に対してフィードバックをもらうことが多いのでこの点も強みの一つだと思います。
コーチングで最も大切にしている理念は、新しい自分に「変える(Change)」のではなく、「元々の自分に還る(Return)」ことです。誰もが元々持っているはずの良い状態や「素の自分」でプレーできるよう導くことを意識しています。こちらから「素になりなさい」と指示するのではなく、対話を通じて選手自身が自分の身体感覚や感情に自然と気づき、素のパフォーマンスを発揮できるような関わりを徹底しています。
今後の目標と資格講座を検討している方へ一言
– 今後の目標について教えてください。
具体的な目標としては、やはり世界大会やオリンピックの大きな舞台に出場するようなトップスポーツ選手のメンタルサポートに携わりたいという強い想いがあります。より大きな視点での目標としては「自分の直感で動ける人」を増やしていきたいですね。
その中でもスポーツ選手自身が「自分の肉体を使って何を表現していくのか」をしっかりと確立し、朗々と生き生きと生きていけるようなサポートをしていきたいと考えています。一人でも多くのスポーツ選手が本来の自分を発揮して輝くことで、スポーツを通じて世の中全体を明るく元気にしていきたいです。
– 最後に、資格講座を検討している方へメッセージをお願いします。
もし迷っているのであれば「早く受けた方が良い」と心からお伝えしたいです。資格講座に参加することで得られるのは知識やスキルだけではありません。颯人さんから「謙虚であること」「プロとしてのあり方」を伝えていただいたことも、自分の中でかけがえのない学びでしたし、何よりも自分と同じように悩み、高い志を持った仲間や現役のスポーツ選手たちと出会うことができたことが財産になっています。もし迷っているのであれば、一人で悩み続けるよりも、飛び込んでしまった方が早くはるかに前へ進むことができ、自分の成長が感じられると思います。
また、主宰の鈴木颯人さん自身がそのままの受講生を受け止め、飾らない自分のままでいさせてくれる懐の深さがあります。事務局のみなさんも温かくフォローしてくれる素晴らしい環境があり、たった3ヶ月ほどの受講期間であっても卒業時にはみんなが感動して涙を流してしまうほどの温かい空間と体験が待っています。自分と同じ方向を向いた仲間と出会い、一歩を踏み出すための最高の環境がここにはありますので、ぜひその空間を直接味わってみてください。
福岡正一プロフィール

熊本県出身。東海大学付属第二高校(現・星翔高校)、九州東海大学で野球に取り組み、卒業後は会社員として働きながら22歳から約10年間にわたり高校・大学・社会人野球の審判員を務める。九州国際大学付属高校の専属審判を7年間務めたほか、MLBジム・エバンス審判学校のデザートクラシックにも参加。
自身のコントロール癖に向き合う中で2015年よりコーチングを学び始め、2018年からはライフコーチとして2,500時間以上の実績を積む。自身の専属コーチからの助言をきっかけにスポーツの世界へ戻ることを決意し、鈴木颯人のスポーツメンタルコーチ資格講座を受講。現在はスポーツ選手が「元々の自分に還る」メンタルサポートを中心に、学校でのワークショップやスポーツ現場での普及活動を行っている。
Interview and Edit by 畠山 大樹


