「どんな時も選手に寄り添う、一番の味方になりたい」佐伯亮哉さんのスポーツメンタルコーチングへの想い

スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第64弾

今回の主役はスポーツメンタルコーチ資格講座第19期の卒業生であり、現在スポーツメンタルコーチとして活動している佐伯亮哉さんです。佐伯さんは小学1年生から野球を始めると学生時代は野球一筋で競技に取り組み、高校卒業後も働きながら社会人野球のクラブチームでプレーするなど、13年間にわたり野球に打ち込んでこられました。

しかし、チーム専用グラウンドの閉鎖を機に真剣に野球に取り組める環境がなくなり、競技から離れる決断をします。それから仕事として本格的に自身のキャリアを考える中で、現役選手時代に「練習ではうまくいくのに試合ではエラーをしてしまう」といったメンタル面の課題に悩んでいたことを思い出し、同じように苦しむ選手を支えたいという思いから、当団体団体の鈴木颯人の書籍をきっかけにスポーツメンタルコーチングの世界へと足を踏み入れました。

当時19歳という若さでスポーツメンタルコーチ資格講座を受講し、自身の「思い込み」に気づき世界観や価値観を広げた佐伯さんは、現在、学生や20代を中心としたアスリートに向けて「友達のように何でも話せる距離感」を大切にしながらメンタル面でのサポートを行っています。今回は、そんな佐伯さんにスポーツメンタルコーチングへの想いとスポーツメンタルコーチ資格講座での経験談を伺いました。

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「同じように取り組んでいるはずなのに。」練習と試合でのパフォーマンスの差に悩んだ現役時代。スポーツメンタルコーチに興味を持ったきっかけとは

– 佐伯さんは学生時代と社会人の初めでは野球をされていたとのことですが、野球選手としての経歴を教えてください

小学1年生から野球を始め、小学校6年間、中学校3年間、高校3年間、そして高校卒業後に社会人野球のクラブチームで1年と、計13年間ずっと野球をやってきました。工業高校に通っていたこともあり、卒業後はそのまま工場に正社員として就職し、平日は働きながら仕事終わりに練習をし、休日はクラブチームのグラウンドでプレーするという生活を送っていました。

社会人野球はどうして1年で辞めてしまったのですか? 

1年目の時はチーム専用のグラウンドがあり、チームメンバーもたくさん集まっていたので、高いレベルで自分にも厳しく真剣に野球に取り組むことができていました。しかし、2年目に入る時にそのグラウンドが使えなくなってしまい、それから練習場所を借りるのも大変になり、メンバーもどんどん減っていきました。せっかくやるなら本気で真剣に競技をしたいと思っていたので、中途半端な活動になってしまうくらいなら辞めようと思ったのが、競技を離れた一番のきっかけです。

– そこからスポーツメンタルコーチングに興味を持った経緯を聞かせてください。

野球を辞めて本格的に仕事に向き合おうとした時、「これからずっとこの職場で働くのかな」と自分の将来について考えるようになりました。「本当に自分のやりたいことは何だろう」と真剣に考えた時に、やっぱり今まで自分の人生のやりがいであったスポーツに関わる仕事がしたいという思いが一番に浮かびました。

現役時代を振り返ると「練習ではうまくいくのに試合になるとなぜかエラーをしてしまう」という、練習と試合での気持ちの差やパフォーマンスの違いにすごく悩んでいたことを思い出したんです。当時はプロを目指していたわけではありませんでしたが、この課題はずっと自分の中で引っかかっていました。

そこでメンタルがどうスポーツに影響するか興味を持ち始めました。その中で仕事としてメンタル面からスポーツ選手を支えることができたら、自分みたいに苦しむ人が少なくなるのかなと思ったことで、本格的にこれを仕事にしたいと思い始めました。

それから独学で学び始めたのですが、何から勉強したらか良いか分からず、色々と手段を調べている中で、高校生の時からTwitter(現在のX)や書籍などで情報に触れていた鈴木颯人さんの協会を見つけて、改めてスポーツメンタルコーチングという仕事があることを知り、スポーツメンタルコーチになるためにもこの資格講座を受けようと決めました。

-当時はまだ19歳で社会人になったばかりの頃だったと思いますが、講座を受講するにあたって葛藤はありましたか? 


正直、未知の世界への一歩を踏み出すのはすごく怖かったです。まだ働き始めて1〜2年しか経っていない自分にとって講座の受講料は大金でしたし、これまでほぼ自己投資もしたことがなかったので、「これでうまくいかなかったらどうしよう、損するんじゃないか」という心への強いブレーキがありました。

でもその一方で、「本気でやり抜けば絶対にうまくいく」と信じている自分もいたんです。高校時代では野球部で誰よりも自主練に取り組んだ自負があり、自分で自分を追い込める力はあると思っていました。だから、受けるかどうかを悩んでいるうちに時間が経ってしまうくらいなら、「もう考えるのをやめて受講料を振り込んでしまえ!」と一気に全額を振り込み、逃げ道をなくして思い切ったことが受講の決め手でした。

スポーツメンタルコーチングを学び変わっていった自分。実際に資格講座を受けてみて感じたこと

– 実際に初めてスポーツメンタルコーチ資格講座を受けてみてどうでしたか?

今までこのような講座を受けたことがなかったので、最初のオンライン講座の日は、正直騙されていないか不安でしたが、ちゃんと颯人さんが出てきて安心しました(笑)。また講座内容は良い意味でたくさんギャップがありました。スポーツメンタルコーチ資格講座を受ける前はメンタルトレーナーのようなものを想像していたこともあり、「こういう時はこうするべき」といったテクニックを教えてもらう場だと思っていました。しかし実際は座学よりも参加型の講座で様々なワークがあり、みんなで意見を出し合いながら自主的に進めていくスタイルの講座でした。

– スポーツメンタルコーチ資格講座の中で印象に残っているワークやお話はありましたか?

特に印象的だったのは自分自身と向き合い、自分の中の「思い込み」の存在を知ったことです。例えば、自分の「試合中に緊張してしまうところ」や「狭い場所が苦手なところ」という背景にどんな過去の経験があるのかなどを探るワークを通じて、表面的な悩みではなく、奥深くにある過去の実体験がフィルターとなって現在の自分にブレーキをかけていることに気づきました。同時に自分がなぜ現役時代、プレイ中にあんなに悩んでいたのか、なぜ資格講座を申し込むのにあれほど迷ったのか。そのすべてに「思い込み」が影響していたと知った時は、物事の見え方が大きく変わるほどの衝撃でした。

– スポーツメンタルコーチ資格講座を通してご自身の成長に繋がったと感じたことは具体的にありますか?


小さなことや些細なことでも毎日続けることが自分の成長に繋がっています。講座内の話で「ハインリッヒの法則」について学んだのですが、本来の法則が提唱する「1つの重大事故の下には中程度のミスがあり、さらにその下には300の小さなミスが繋がっている」ことを応用し、「1つの大きな成功には29の小さな成功があり、その下にはさらに小さい成功が繋がっている」という考え方を学びました。これにより「小さな一歩を積み重ねていくことが大事」だと気づきを得ました。

その学びを活かして意識的に「小さな一歩」を積み重ねようと実践する中で、最初は実際に継続することは簡単ではなかったです。でも講座内でも触れられていた「さらに細分化した小さな一歩を考えていく」というアプローチを取り入れることでその壁を乗り越えられるようになっていきました。

それからどんなに些細なことでも「毎日続ける」ということを自分の中で意識しており、その結果として様々なことを毎日継続できて日々成長を感じられる自分になれています。

– スポーツメンタルコーチ資格講座後はマスター資格講座、チームメンタルコーチ講座と受講されたということですがどんな学びがありましたか?

はい。スポーツメンタルコーチ資格講座のすぐ後にマスター資格講座を受け、その後にチームメンタルコーチ講座も受講しました。スポーツメンタルコーチ資格講座だけでは、講座内について学んだ様々な知識についてまだ完全に理解しきれていない部分もあったのですが、マスター資格講座を受けることで「スポーツメンタルコーチングとはこういうものだ」とより明確に理解することができました。

また、プロとしてお金を稼ぐためにはどうすればいいのかという実践的な視点も加わり、スポーツメンタルコーチとしての自覚が強く持てるようになりました。チームメンタルコーチ講座では、個人とチームではアプローチが全く違うという新しい視点に気づくことができ、スポーツメンタルコーチとしての幅が広がったと感じています。

– スポーツメンタルコーチ資格講座を通してご自身の価値観や考え方に変化はありましたか? 


自分の持つ世界観がものすごく広がりました。受講する前までは、人の目を過剰に気にしたり、自分だけが正しいと思い込んだりして、心の余裕がない自分がいました。でも、資格講座で色々な人たちと関わっていくうちに俯瞰で物事を見られるようになり、「あ、この人は今こう思っているんだな」といろんな可能性を持って人と接することができるようになったんです。また関わる人全員に好かれるのは無理だと気づき、合わない人とは適度な距離感を保ち、必要な人にしっかり寄り添うといった人間関係のバランスが取れるようになりました。

– ちなみにスポーツメンタルコーチ資格講座の同期の方たちは佐伯さんにとってどのような存在でしょうか? 


当時は19歳という社会や世間を何も知らない頃に受講したのですが、そんな自分が年齢も職業もバラバラな同期のみなさんと出会えたことは本当に大きな財産です。今でも押田さんをはじめとする同期の方と定期的に勉強会をして情報を交換しています。同期がそれぞれの場所で頑張っている姿を見るからこそ、自分も負けずに頑張ろうと思えます。彼らがいなかったらここまで来られなかったと思うので、人生を大きく変える素晴らしい出会いでした。

どんな時でも選手たちに寄り添う。スポーツメンタルコーチングで意識していること

– 改めて現在の活動状況を聞かせてください。

今は平日は会社員として働きながら、スポーツメンタルコーチとしても活動しています。現在は「学生・20代専門」を掲げて活動しており、中学生や高校野球のチームなど、主に学生や20代の若いアスリートを対象にコーチングを行っています。

– 若い世代を中心に見ている中で、佐伯さんならではのコーチングの強みはどんなところにあると感じていますか?

選手との「友達みたいな距離感」だと思っています。私自身が現在22歳ということもあり、年齢が近いからこそ、コーチングを受けてくれる選手にとっても気軽に話したり相談しやすいのかなと感じています。他のコーチの方々と比較してどうなのかは分かりませんが、気負わずに話してもらえる親しみやすさは私の強みですね。

– その「友達みたいな距離感」を通じて、選手と接する際に意識していることはありますか? 

友達といってもただ仲良しということではなく、プロ意識をもって互いにプロとして接していくことを大切にしています。その上で「これを言ったらどう思われるだろう」ということを選手に気にさせないような関係性を作ることを意識しています。

スポーツの競技に関する悩みはもちろん、プライベートなことまで「この人になら何を言っても大丈夫」と安心してもらい、友達や家族にも言えないようなことでも、本当に何でも話せるような存在でありたいです。そして、どんな時でも選手に一番に寄り添っていけるようなスポーツメンタルコーチであることを常に心がけています。

– 実際にスポーツメンタルコーチ資格講座で学んだことで、現場のコーチングに活かしているワークなどはありますか? 


「WOOP(ウープ)の法則」というワークをコーチングにとてもよく取り入れています。これは、叶えたい目標や結果を達成するにあたって、事前にどんな「障害」が起こるかを予測し、その障害が実際に起きた時にどう対処していくかの計画を立てるというものです。

– そのワークを取り入れたことで、選手たちにはどのような変化がありましたか? 


サポートしている選手の大事な試合の前にこのワークを一緒にやることで、大きな効果を感じています。事前に障害を想定できているので、選手からは「冷静にプレーできた」「事前に障害を考えたことによって余裕を持って試合に臨めた」といった声をもらっています。現場ですごく実践的に使えているので、これからも大事にしていきたいアプローチです。

今後の目標とスポーツメンタルコーチ資格講座を検討している方へ一言

– 今後の目標について教えてください。


まず直近の目標はスポーツメンタルコーチを本業にしていくことです。また私自身、過去を振り返って思うことは、高校や社会人でプレーしていた時にメンタルについて学ぶ機会があれば、もっと楽に楽しくプレーできたはずだと痛感しています。

だからこそ、颯人さんが提げている「One athlete,One mental coach〜1人のアスリートに、1人のメンタルコーチを〜」というスローガンの下に、スポーツメンタルコーチという存在をもっと身近に感じてもらい、当時の自分と同じようにメンタルで悩む選手を減らし、心からスポーツを楽しめる人を増やしていきたいです。

そして最終的には、常に選手を一番に考えてどんな時も寄り添える選手ファーストのプロスポーツメンタルコーチになりたいです。

– 最後に、スポーツメンタルコーチ資格講座を検討している方へメッセージをお願いします。


もしお金を理由に受講を迷っているなら、それはすごくもったいないと思います。講座の内容が充実しているのはもちろんですが、一歩踏み出さなければ出会えない志の高い仲間たちとの出会いには、受講料が安く感じるほどの価値があります。

もちろん一歩踏み出すタイミングは人それぞれだと思いますが、迷いながらでも踏み出したからこそ見える景色や、自分が想像もしていなかった世界観の広がりが待っています。私自身、あの時決断して本当に人生が変わったと実感しているので、ぜひその一歩を踏み出してみてほしいです。

佐伯亮哉プロフィール

2003年11月25日生まれ。富山県出身。小学1年生から野球を始め、高校卒業後も働きながら社会人野球のクラブチームでプレー。13年間にわたる競技生活の中で、練習と試合でのパフォーマンスの差に悩み、メンタルの重要性を痛感する。競技引退後、社会人として自分が歩みたいキャリアを見つめ直す中で、スポーツメンタルコーチへの道を志す。当時19歳で一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会のスポーツメンタルコーチ資格講座を受講。現在は会社員として働きながら、学生や20代のアスリートを中心に「友達のように何でも話せる距離感」を大切にして選手に徹底的に寄り添うメンタルサポートを行っている。

Interview and Edit by 畠山 大樹

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