「選手たちが気持ちよくプレーできるように」池田佳代さんのスポーツメンタルコーチングへの想い
スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第29弾
今回の主役は当資格講座第7期の卒業生であり、現在はキャディ兼プロスポーツメンタルコーチとして活動している池田佳代さん。小学生から大学生までテニスに打ち込む日々を過ごし、大学卒業後はテレビ局や雑誌編集会社、商社でキャリアを積む。様々な仕事を経験した後、「学生時代に沢山練習したのに、試合でできないことが多かった。
これができるようになるメンタルを手に入れられる方法を知りたい、そしてスポーツ界に貢献したい」とスポーツメンタルコーチングを見つけ当資格講座を受講する。
講座卒業後の現在は、キャディとプロスポーツメンタルコーチとしてゴルフ選手を中心にサポートしている彼女にスポーツメンタルコーチングへの想いと資格講座の経験談を聞いてみた。
様々なキャリアを積んだ先にあったスポーツへの思い。スポーツメンタルコーチになるきっかけとは。
-池田さんがスポーツメンタルコーチングを興味を持ったきっかけは何でしょうか?
きっかけはとてもシンプルです。私自身が過去、競技に出ても思うような結果が出せず、メンタル面をどう克服しようかと悩んでいたからです。今でこそメンタルの重要性が注目されるようになりましたが、当時は教えてくれるコーチもおらず、メンタルの弱さは生まれつきだと思っていました。
テニスをやっていた頃は、練習でできていることが試合でできないという悩みをずっと持っていました。負けたくない相手には、思い切りラケットを振ることができなかったのです。それを克服できないままテニスのキャリアを終えました。その後ゴルフに転向しましたが、試合になると振り切れないことが多く、結果は同じ。きっと自分と同じような悩みを持っている選手たちはたくさんいるだろうと思い、そういった選手を助けられる人になりたいと思ったのがスポーツメンタルコーチングに興味を持ったきっかけです。
-自分が過去に経験したことがメンタル面に注目するきっかけになったのですね。
はい。またスポーツメンタルコーチングに興味を持ったもう一つきっかけは、憧れのプロゴルファーにもっと近づくためでした。私自身元々、食事関係の資格は持っていたんですが、ある人に「その資格だけだと食事のことしかサポートできない」と言われて、「+αで他のことができればもっと一緒にいられるんじゃない?」と、アドバイスをもらいました。その時に「メンタルのことでサポート出来たら最高では」と思い、この資格を手に入れてそのプロゴルファーに近づこうと考えました(笑)
-ちなみにどういう流れでスポーツメンタルコーチングとこの資格講座にたどり着いたのですか?
私は今までずっと自分が好きなことを仕事にしてきました。新卒でテレビ局に入ったのもテレビを観るのが好きだったからですし、またそのテレビ局時代に雑誌編集に携わる機会があってとても楽しかったので、その後物書きの世界に行きました。ただこういった仕事をずっとやってきて、一区切りしてやり切ったなと思った時に、その分野をもっと深掘っていこうという気持ちにはなれませんでした。
親の経営する会社を継ぐことになり、また新たなチャレンジを始めた時に、「自分の夢は諦めたらいけない。死ぬときにきっと後悔する」と、わらじをもう一つ履くことを決めました。その時からスポーツ選手に「メンタル面で貢献したい」という気持ちを心の奥からひっぱり出し、それから自分で勉強しよう思い探していたら、たまたま颯人さんのスポーツメンタルコーチの資格講座で発見して「これだ!」と思い、資格講座を受けるための体験コーチングに申し込みました。
またこの講座の受講を決めた当時はまだ私も競技をバリバリしている時だったので、自分にも役立つと感じたので受けてみようと決めましたね。
実際に資格講座を受けてみて感じたこと
-実際に資格講座を受けてみてどうでしたか?
これは今だから言えますが、当時はメンタルトレーニングと勘違いしている部分も実はありました。講座の様々なワークに取り組む中で、これらの内容が本当にスポーツメンタルコーチングに必要なのかと思ったのが素直な印象で、「へー、こういうことも必要なんだなぁ~!」っていう感じでしたね(すごく笑いながら)。ただどのワークも全部楽しかったのでとても良い時間でした。
-資格講座のワークや颯人さんの話で学ばれたことで今の活動に生かされているものはありますか?
この講座では多くのことを学ばせていただいたのですが、その中でも人が理解しやすい感覚野があるということを勉強をさせて頂いたのが今の活動で特に役に立っています。キャディ中に選手とゴルフコースを回っていて、同じパターンで失敗する選手を見てきて、最近、一緒にコースを回りながら「気持ち次第でどれくらい自分のショットが変わるか」というコーチングを始めました。
そのコーチングの中で、視覚野、聴覚野、体感覚野の学びがとても役に立っており、例えば「ある選手は自分でイメージすることは苦手であるが、声で伝えた方が理解できるタイプである」など、人によって理解しやすい感覚は異なります。なので選手に実際に何が自分に適しているのかを試してもらいながら体感して気づいてもらうことにしています。裏付けとしてこの学びが役に立っていてありがたいです。
-資格講座後のプロ講座では学んで感じたことはありますか?
自分がどうやってプロスポーツメンタルコーチとして独り立ちしていくか、「コーチングでお金を稼ぐ」について学びました。私は勘違いしていて、資格を取れば次の日からプロスポーツメンタルコーチとして活動できると思っていました。でもそうではなかったです(笑)
講座受講後にスポーツメンタルコーチとしてゴルファーにコーチングすることと、キャディを学びに行くのが目的で、単身で名古屋に2年半くらい住みました。実際にコーチングの営業をしても、なかなか上手くいかない経験をした時に改めてプロ講座で学んだクライアントへのアプローチ方法や自分の価値を高める価格設定も重要であると気づきました。
プロ講座を学んでいるときは、講座内容の重要度が理解できていなかったのですが、自分で実際にお客様にコーチングをしていく中で、何度も学んだことに立ち返っては「あの時の話はこのことだったんだな」という良い気づきがあり感謝でした。
-そんな講座の中で特に池田さん自身の成長に繋がったと感じられたことはありましたか?
自分の成長とは違いますが、とても驚いたことが一つありました。講座の中で皆でマンダラを描くワークがあったのですが、当時無意識に「拠点を二つにする」と書いていました。卒業して何年か経ったある日、そのマンダラが出てきて、見返してみると、実際に名古屋と福井の二拠点で活動している自分がいて。「もっと意識的にやれば、早いうちにやりたいことができるようになるのでは」と思いましたし、コーチングを通じて自分が変化していることも感じられました。
また、私はマンダラを使ってコーチングをするのですが、スポーツ選手のコーチングだけではなく、専属で契約させていただいている結婚相談所のカウンセリングにおいてもこのワークを使っています。「自分には何ができて何ができていないか」がよく分かるようになるため、この技術を活用しながら対話していくことで相手がより早く変化できています。
スポーツメンタルコーチングを活用してさらに本業の技術を高める。
-最近の実績や活動状況についても聞かせてもらえますか?
現在はキャディの実績を積んでいきたいと考えています。なぜならコーチングもそうですが、がとにかく信頼を得ることが仕事に繋がる第一歩。特にキャディの業界はどれだけ自分を知ってもらえるかが大事なので、沢山の選手や技術コーチとつながることを意識しています。
具体的には、帯同キャディとして一人の選手をサポートさせていただくには、選手を紹介していただくことも今の自分には必要です。日本プロキャディ協会の研修を受けながら、また会場では他のプロゴルファーにもご挨拶するアプローチを大切にしています。アタックできるようになった自分は、今までの私では考えられないので驚いています。
-キャディをする上で信頼関係が一番大事なんですね。
その通りです。最近の活動の一つなのですが、先日2週連続でツアーをキャディ帯同させて頂いた時、声かけの大切さを感じました。
今回は英語での対応で私自身は英語がほとんど喋れないため、ラウンド中に声かけしたいことを毎ラウンド後に翻訳アプリで英語に起こして覚えたり、ノートに書き残したりして次のラウンドではしっかり声をかけられるように準備した上で関わらせていただきました。信頼してくれれば、私の言葉に耳を傾けてくれてやってくれる。だからこそ、仕事でミスをすれば声掛けも無駄になる。全てに気配りが必要であることを改めて感じました。
私はキャディの声かけで選手たちを救えると思っています。私自身も試合の時に、コースキャディの皆さんに助けていただいたからです。気持ちを落ち着かせて頂いたり、コースのことを教えていただいたり。キャディさんからの一言で失敗した次の一打をとても上手にリカバリーできたこともありました。
選手は誰もが、ツアーの中で結果を出したいと思っています。しかしながら、結果が出てこないこともある。そうなるとやはり焦ってしまいますし、自分のプレーが上がっていくチャンスがあっても、それを自分で掴めない状態になってしまうのだなと感じています。
-キャディとスポーツメンタルコーチングは密接な関係がありそうですね。
間違いないですね。やはりキャディやコーチングをしていく中で、それぞれ選手たちが持つ辛い思いを肌で感じているからこそ、キャディ中の声掛けや、コーチングして思い込みの蓋を外すことで、どれだけその気持ちを軽くできるかを常に意識してサポートしています。なぜならそれが私のやりたかったことだからです。
自分の声かけで選手たちを「よっしゃ!やってやる!」という気持ちにどうやったらできるか。自分の出したい結果を自分が出せるには今どうしたらいいのだろう?結果にふさわしい内面をもつことが大切だという教えを得て、これらに自らが気づいてもらいたいと、常に考えています。そのためにメンタルコーチやキャディはいると思っています。
現在キャディとしての成長も課題だと思っているため今後はキャディ技術をもっと磨いていきたいです。
失敗が多く落ち込むことも多いですが、今はとにかく自分がやりたいことができていて、私自身がなりたい自分に徐々になれているのを感じられていて、とても嬉しいです。
-池田さんがスポーツメンタルコーチングに出会ったことで感じた自分の変化はありますか?
私、実は元々おかしな感情を持っていました。私自身は勉強するものの、勉強したことを活かしたくないと思っていたんですがメンタルのことを色々学んでいく中でこれが一番良くないことなんだと気づきました。
それからはとにかく自分がやっていることを人に伝えようというメンタリティに変わりました。これも資格講座を受けたからこそ気づけた自分のおかしなところだったと思います。(笑)
今後の目標と資格講座を検討している方へ一言
-スポーツメンタルコーチとして池田さんの今後の目標を聞かせてください。
まずは私のことを知ってもらった時に、「この人に一度話してみたいな」と思ってもらえるような人間になりたいと思っています。
また、ゴルファーを応援したくてキャディをしているので、この講座で学んだこと、実際にコーチングをしてきた経験を活かして、選手にとって心地良い空気を提供できる力をつけていきたいです。「私だけが提供できる価値」が私を選んで頂ける決め手になると思っています。
具体的な目標としては、キャディとして選手をサポートできる時間は五年間と覚悟を持って臨んでいるため、私がキャディとしてつかせて頂いたプロと10勝することを成し遂げたいと考えています。
-最後に資格講座を検討している方へ一言お願いいたします。
少しでも興味があったら迷わずやってほしいと伝えたいです。なぜなら、調べてこの資格講座にたどり着いた時点でやりたい気持ちがあるから。その思いがあるなら受けた方が良い内容です。やらない後悔は面白くない。やった後にもし後悔があるならば、それは前向きな後悔だと思います。
私自身もこの講座で学んだおかげで自分ができないことが分かるようになりました。スポーツメンタルコーチングに限らず、自分が何を学んでどのような自分になりたいのか知るきっかけになりました。自分自身が成長できてこれからの人生に役立つ講座になっているので是非受けてみてください。
池田佳代プロフィール
福井県在住のキャディ兼プロスポーツメンタルコーチ。学生時代のほとんどをテニス競技に費やし、その後ゴルフに転向。競技ゴルファーとしても、メンタルの重要性を肌で感じる。大学卒業後は自分がやりたい仕事にフォーカスし、テレビ局や雑誌編集会社で働く。様々な仕事を経験した後、改めてスポーツに関わり、自分が必要だと思っていたメンタルコーチに自分がなろうと決めて、当資格講座を受講。卒業後はスポーツメンタルコーチングを取り入れたキャディ、スポーツメンタルコーチングを行いながら、プロ、アマ、プロ志望のゴルファーを中心にサポートしている。
Interview and Edit by 畠山 大樹
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