「一人でも多くの人が幸せになってもらえるように」菅井謙介さんのスポーツメンタルコーチングへの想い
スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第36弾
菅井さんがサポートしていた元ソフトバンクホークス 投手 坂田将人選手
選手の悩みを解決してあげられなかったことが辛かった。スポーツメンタルコーチになるきっかけとは
菅井さんがサポートしていた元栃木ゴールデンブレーブス 投手 橋詰循選手
-菅井さんがスポーツメンタルコーチングに興味を持ったきっかけを聞かせてください。
理学療法士として色々な野球選手を治療している中で、とあるピッチャーの選手からマウンドでの心持ちについてどうしたらいいかを聞かれたことがありました。でもメンタルコントロール等について知識がなかった自分は選手から尋ねられた時に何も答えられなかったんです。
その選手はクローザーといって試合の最終回で投げることが多いピッチャーで、いつもとりわけ緊張感があるタイミングでマウンドに上がることになるのでそういう場面でのメンタルコントロールに凄く苦労していました。ドラフトで声が掛かるかどうかの優秀な選手の彼でしたが、年間50?60試合ある中でいつもクローザーで出ているとその状況に良くも悪くも慣れてしまって、しっかり決めないといけない場面でもスイッチが入らないことがあると話してくれました。
そのせいもあり、成績の浮き沈みも多くとりわけマウンドでの心の持ち様にはとても悩んでいたのですが、当時の自分は何も改善策を伝えることができずとても辛かったので、今後は同じような悩みを持つ選手たちがこれ以上増えなように適切なサポートがしたいと思いスポーツメンタルに興味を持ち始めました。
-スポーツメンタル関連の団体が行う資格講座はかなり多いかと思います。たくさんの選択肢から当資格講座を選ばれた理由を聞かせてください。
当時はまだスポーツメンタルトレーニングとスポーツメンタルコーチングの違いがよく分からなかったのですが、インターネットで調べていく中で颯人さんの資格講座を見つけました。色々な団体の資格講座を検討する中で颯人さんの講座を選んだ理由は他の団体とは違って良い意味で組織がまだ小さかったからです。
他の団体はトップの方が育成した次の代がその下の代を育成するような組織作りである一方、この講座はトップとして最前線で活躍されている颯人さんから直々に知識や手法を学べることもありトップとの距離感が近かったことがとても良くて、また少人数制という形も講座での学びに対する手厚さも感じられて良いなと思った点です。
この資格講座がそういったスタイルの講座であると分かった時にはすぐ受講の申し込みをしていました。
実際に資格講座を受けてみて感じたこと
-実際に資格講座を受けてみてどうでしたか?
実は自分が受講する前に想像していたものは、選手のメンタルを強化していくための方法や伝え方を学ぶものでいわゆるスポーツメンタルトレーニングの方でした。でも実際は目標設定や様々な問いかけをこちらからしていき、相手自身が気づけていない自分の中にある答えを見つけやすくなるようにすることがスポーツメンタルコーチングということを知った時は自分のイメージと大きく異なっていたので印象的でした。
-資格講座のワークや颯人さんの話で印象に残っているものはありますか?
「小さな成功、小さな感謝、小さな幸せ」を毎日探して書くワークが自分にとって大きくてとても印象的でした。一度書いたことは二度と書けないルールなので、常に自分の身の回りに起きている些細なことも意識して生活していくうちに必然的に「小さな成功、小さな感謝、小さな幸せ」が探せるようになりました。
また颯人さんのお話では「相手の目で世界を見る」というのが印象に残っていることの一つです。他には颯人さんが選手からモチベーションが上がらないという相談を受けた時に「じゃあ辞めても良いんじゃない?」と言われたというお話です。
自分だとそのようなシチュエーションになったら、なんとか選手がモチベーションを上げて頑張れるような声がけを考えていたと思います。でも颯人さんは目の前の結果ではなく、その先にある選手の幸せを第一に考えて声掛け知っていたことは凄い印象に残っています。確かに選手の本当の幸せを考えると時には辞めるという選択肢もあるんですよね。
-ちなみに資格講座の内容の中で意外だなと思った点もありましたか?
結果を出したいならまず自分が結果にふさわしいメンタルであるかどうかを考える必要があるということは意外でした。実は行動レベルで何をするか変えることよりも意識レベルで変えることが重要だったんです。
資格講座の中でも目標設定のワークをするんですが、実は自分の目標を制限しているのが自分の勝手な思い込みだったりするのでその思い込みの蓋を外す作業する必要があります。私が選手のコーチングをしている中で相手の思い込みを外す時は、彼らに結果にふさわしいメンタルの状態は何かを3つくらい上げてもらい、その3つの中で今の自分に一番足りないものは何かを問いかけて本人に気づいてもらうことで結果にふさわしいメンタルに繋げてもらうようにしています。
この講座ではメンタルが変化することで自然と行動も変わり自分の望む結果を得られるようになるということを学んだのですが、一番最初に行動よりも意識を変える必要ということが当時の僕にとっては意外なことでした。でも確かに意識が変わらないまま行動を変えていくと、そのうちその行動を継続していくことが結局精神的に苦しくなってしまうので意識を変える必要があることは納得でした。
-そのような講座の中で菅井さん自身の成長に繋がったことはありましたか?
資格講座の中で自分と向き合うことがたくさんあったのですが、向き合っていくうちに見栄とかではなく自分の本当にやりたいことが明確になりました。ただそれよりも大きかったのは「小さな成功、小さな感謝、小さな幸せ」を書き出すワークを続けることで本当に自分が幸せになれたことです。かなり性格も変わりましたよ。
-どんな性格に変わっていったのでしょうか?
今まではピリピリしている性格だったのですが、資格講座を通して色んな視点で物事を考えられるようになったのとこのワークを行うことで心に余裕が出てきて幸福度が上がったからか、自分自身にも余裕を持てるようになり性格が変わりましたね。
-そのような資格講座を共にした同期の受講生がいると思いますが、菅井さんにとって彼らはどのような存在になっていますか?
実は講座中はコロナ禍でオンラインだったこともあり、あまり他の受講生と交流して深く絡むような機会はありませんでした。でも卒業してから入った「Space」というコミュニティには今でも同期が多く参加しているのでそのコミュニティを通じて彼らから刺激はたくさんもらっています。みんなも頑張っていて凄いなと感じる日々です。
-資格講座でスポーツメンタルコーチングを学んだことで菅井さんが感じた自身の変化はありましたか?
スポーツメンタルコーチングを学んで変わったことは先ほどの話とも少し重複しますが、性格が穏やかになって怒らなくなったことだと思います。本当に資格講座を受ける前はよく怒っていましたよ(笑)
でも自分は本当に幸せなんだと気づいてからは結構厳しい状況に遭遇しても穏やかに過ごせるようになりました。コロナ禍では私自身、自営業ということもあり経済面でもダメージがあったのですが、それでも幸せでしたし逆にコロナ禍で生まれた時間を活用して色んなことができました。
またスポーツメンタルコーチングを学んだことで色んな考え方や捉え方の視点も増えて、色々なネガティブなことに目がいかなくなっていきました。
-常に幸せを感じるようになったということですが「小さな成功、小さな感謝、小さな幸せ」のワークをどのように日常に取り入れていますか?
普段は「Space」のコミュニティの中で書き出してアウトプットしていて、「小さな成功、小さな感謝、小さな幸せ」は仕事以外のプライベートの部分から見つけるようにしています。なぜなら仕事のことを起点にしてしまうと仕事での成功ばかりに目が行ってしまうからです。今は家庭を始め通勤途中や運動中に見つけるようにしています。
実は今までは仕事以外のときに仕事のことを考えてしまうことも凄く多かったです。以前は家族でどこかへ遊びに行っても仕事のことを考えてしまっていたのですが、今ではもうそういったことは無くなりプライベートはプライベートでしっかり楽しめるようになりました。
どうしたら相手が幸せになってくれるのかを常に考える
菅井さんがサポートしていた元ロサンゼルス・ドジャース 投手 北方悠誠選手
-最近の実績や活動状況についても聞かせてもらえますか?
私はスポーツメンタルコーチング自体を仕事にしているわけではなく、理学療法士として治療を行う上で患者さんと適切なコミュニケーションを取るためにスポーツメンタルコーチングを活用しています。担当しているスポーツ選手は野球選手が多いですが、他には空手、サッカー、テニス、クラシックバレエなど色々な競技の選手を診ています。もちろん選手だけではなく一般の方も多く治療させて頂いています。
-色んな競技の選手を診ている中でメンタル面での悩みは競技によって異なりますか?
そうですね。悩みを聞いていると団体競技と個人競技では大きな違いがあるように感じます。やっぱりチームメイトがいるかどうかは大きな要因だと思います。チームメイトがいると自分とその相手を比較してしまうので、私としても他人と比較するのは良くないとは伝えていますがやっぱり無意識のうちに比較して悩んでしまうんだろうなと感じています。
-菅井さんがそういった選手たちとコミュニケーションを取る時に意識していることはありますか?
まず第一にどうしたらその選手が幸せになってくれるのかを考えています。目の前の結果を追い求めるのではなく、先に自分が幸せになることで意識が変わり、そのメンタルの状態でいろいろ取り組むからこそ行動が変わって結果に繋がると自分自身の中でも強く実感しています。そのため何がその選手にとって幸せなのかは私が常に一番に考えることです。
彼らに幸せになってもらうことを意識して伝えている中で、実際に選手たちに見られる変化として競技を今まで以上に楽しめるようになってきていると思います。自分の部活動や競技が好きになっていて競技をする上で心の余裕みたいなものも生まれている気がします。
-また一般の方とコミュニケーションを取る上で意識していることはありますか?
一般の患者さんを治療する際もコーチングと一緒でその方の幸せを一番に考えられるようになったことで、患者の痛みを減らしてあげるということはもちろんですが、それ以上に患者さんに寄り添ったコミュニケーションを取ることを意識しているので患者さんから色んな悩みを聞くようになりました。そこでお話を聞いていると「膝が痛くて通っていますが、もう膝は治ってほしくないです。」と話される方もいたり自分でその痛みを作り出している場合があることも知りました。なぜなら彼らにとっては身体が痛い方が他の面で都合が良いこともあるからです。
患者さんの中には身体が痛いことで勝手に絶望している人がいたり、私に話を聞いてもらいたかったり、仕事等を休む口実にしている人もいます。なので本質的に幸せになるためにはメンタル面次第で、実は身体が痛いかどうかはあんまり関係ないんじゃないかなとも感じています。
スポーツメンタルコーチングを活用することで、選手も一般の方も総じて悩みの根本的なところを聞けるようになったので、今では心も身体も両面からケアができるようになったと思います。
今後の目標と資格講座を検討している方へ一言
菅井さんがサポートしていた元栃木ゴールデンブレーブス 投手 比嘉大智選手
-スポーツメンタルコーチングを活用して成し遂げたい菅井さんの今後の目標を聞かせてください。
仕事やプライベートに関わらず、私の関わる一人でも多くの人に自分は幸せなんだと気づいて欲しいです。なぜなら誰もが幸せになるためにいろいろなことを頑張ってやってきているはずなのにそのせいで苦しそうにしている人が多いんです。もちろん時には苦しいこともあると思うのですが本当に苦しかったら止めてもいいと思うんです。仕事でも同様で「そんなに大変ならその仕事を辞めたらいいのに」と思うこともあります。
そういう意味でも私自身がスポーツメンタルコーチングを学んで幸せとは何なのかが分かったからこそ、今度は自分の周りのたくさんの人に幸せになってもらいたいと思っています。本当に自分で幸せを見つけられるようになると楽になりますよ。そんなに苦しい思いをする必要はないのです。
-最後に資格講座を検討している方へ一言お願いいたします。
まずスポーツメンタルコーチを目指している方に伝えたいことはこの講座にはスポーツメンタルコーチになるための手厚いサポートがあります。この講座は少人数で質疑応答がしやすく、颯人さんも上下関係を作らない方なので受講生に親身になって話してくれます。
またこの講座では選手の行動ではなく意識レベルから変える考え方や方法を学べますし、メンタルが変化することで行動が変わり結果に繋がるという一連の仕組みを理解できれば、選手の悩みを本質から解決し良い方向に導くサポートができるようになります。
あとは何より受講した人が一番幸せになれる講座だということも伝えたいです。講座の中で相手との向き合い方や科学に裏付けられた人間の行動原理を学べるので、相手の様々な反応の意味が理解できるようになります。そのように相手のことを理解できることでコミュニケーションの質が変わり人間関係も良くなります。相手に幸せを気づかせてあげられますし、自分の幸せにも気づくことができる講座なので迷っているなら是非受けて欲しいです。
菅井謙介プロフィール
栃木県出身の理学療法士兼スポーツメンタルコーチ。学生時代は高校卒業まで野球一筋でプロを目指すが、競技活動の中で大きな怪我をして手術とリハビリを経験。リハビリ後に競技へ復帰するもプロの道は断念し、選手をサポートする側へ進む。大学在学中に理学療法士の資格を取得し、現在は理学療法士としてスポーツ選手を治療している。そんな彼がスポーツメンタルコーチングに興味を持ったのは、ある野球選手のメンタルの悩みについて改善策を伝えられなかった辛い経験がきっかけ。その後様々な団体の資格講座を検討する中で当講座を受講。講座卒業後の現在はスポーツメンタルコーチングを活用しながら様々な選手や治療院にやってくる患者さんが幸せになってもらえるように整体を通じてサポートしている。
Interview and Edit by 畠山 大樹
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