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アスリートのセカンドキャリア、迷わないくらいの〇〇を手に入れる

セカンドキャリアについて、メディアとかそれ以外の教育機関でも、「今の段階からセカンドキャリアを考えましょうね」と伝える方が増えたなと思います。また現役のアスリートも、次の人生をどう歩んでいったらいいかすごく悩んでおり、悩むからこそ現役のうちからどんな準備をしていったらいいのか?と私に相談されるケースが増えました。そこで今回はセカンドキャリアについてお話ししたいと思います。

 

私はセカンドキャリアは考える必要はないと思っています。科学的にも偶発性理論というものがあります。キャリアは自分次第でどうにでもなります。ただ、未来になってみないとわからないんです。だから、あまり無責任な言い方はしたくないんですが、それでもどうにかなると思っています。だからこそ、まずは目の前の時間をもっと大切にしてほしいのがスポーツメンタルコーチとしての本望です。

 

その上で、私が一番伝えたいのが、「夢の代謝」です。アスリートとしての時間は今しかありません。しかし、全力を出せずに惰性で日々を過ごすと「夢の生煮え」がおきます。例えると、いい大人になってから居酒屋で「昔はプロにいったあいつより俺の方が凄かったのにな」と愚痴をこぼすことが待っています。

 

だからこそ、追いかけている夢をしっかりと代謝する必要があるのです。夢を消化しないと次にいけないのです。そこで、重要になる考え方が偶発性理論です。偶発性理論とはどういったものか説明します。計画的偶発性理論は、次の3つを骨子として成り立っています。

 

<計画的偶発性理論の骨子> 

  1. 予期せぬ出来事がキャリアを左右する 
  2. 偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアにつながる 
  3. 何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える 

 

計画的偶発性理論では、成功するキャリアを築くために、偶発の出来事が起こるのを待つのではなく、みずから引き起こすべく行動することがポイントとなります。 具体的には、以下の5つの行動特性を持つ人にチャンスが訪れやすいと考えられています。
 

<計画的偶発性を起こす行動特性> 

  1. 好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける 

  2. 持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する 

  3. 楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える 

  4. 柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる 

  5. 冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する 

どうにかなった私の人生

僭越ながら、私の人生をどう過ごし方少しだけお伝えします。まさに波瀾万丈の人生で、プロ野球選手を目指したり、パイロットを目指したりしました。夢を本気で追いかけながらも、夢が叶わない現実と向き合いながら、学習塾のスクールマネージャーという正社員の仕事をしていた矢先に職場が嫌になって鬱病になりました。当時24歳です。

 

周りの友達や同年代は結婚し、安定した会社に勤めていました。その現実を向き合いながら、他人と比較して辛い気持ちにしかなりませんでした。どの夢も中途半端だった私が唯一のめり込んだのがメンタルコーチングの世界でした。もともと、人を助ける仕事にずっと興味を持っており、東北の震災にもボランティアで足を運ぶくらいの行動をしていました。

 

だから、人のキャリアや夢を支える仕事に興味があったのです。そこからコーチングだけでなく、キャリアカウンセリングやメンタルトレーニング、スポーツ心理学を勉強し、当時誰もいなかった「スポーツメンタルコーチ」という仕事を立ち上げました。

 

当時は誰一人いなかったので不安でしかありませんでした。しかし、自分が信じた道を走り続けた結果、今があります。当然、自分だけの力だけではなく、多くの方の支えがあったのは言うまでもありません。どうにかなる人生を歩む上で、人とのご縁は最大級に大事になってきます。

キャリアをどうにかする為に必要な〇〇

セカンドキャリアをどうにかしていくために、条件が1つだけあります。その条件とは、「考える力」になります。この考える力を現役中にメンタルコーチングを通じて養ってほしいと考えています。

 

先日、とあるプロアスリートと食事をする機会がありました。1人は僕のコーチングを受けていて、もう1人は受けていない方でした。その際に「メンタルのコーチって必要なんですか?」と聞かれるのです。私は、メンタルコーチングが必要とする人には必要だし、必要ではないと思っている人にはメンタルコーチングは必要ではないと考えています。

 

自分で考え、困難に向き合える人であればスポーツメンタルコーチングは必要はないと考えています。考える力があるのであれば、メンタルコーチングを受ける時間を使って別の能力を高める時間が生まれると思います。しかし、考える力やどうしても困難を乗り越えることに苦労をしていたら必要かもしれません。

 

アプリばかり。知識ばかり。

スポーツメンタルコーチングでは、もちろんメンタルを整えていくということもやるのですが、何よりも自分で考えて行動できるという主体的な脳を手に入れることになります。iPhoneやスマホに例えるとこんな話ができます。アプリをたくさんダウンロードして入れたがる人が多いのです。するとどうなるかというと、メモリー数がどんどん奪われて、最終的にiPhoneの中身がアプリだらけになっちゃうわけなんです。

 

メンタルの業界界隈を見ていると、こういった足し算思考が一般的です。ただ、私が本当の意味で選手たちに養ってほしいのがOSの部分である考える力なのです。

 

一般的に、知識だけを積極的に取り入れることであるデメリットがあります。それが、頭の中がパンクすることです。正解を見つけたい気持ちが先走り、答えを見つけたい気持ちが知識を積極的に取り入れる道を歩ませます。すると、頭でっかちになってしまい、行動できなくなってしまう可能性があります。もちろん、中には書籍を読むことで心を落ち着かせたり、パフォーマンスを高めた人も多いのも事実です。しかし、それが出来ない時に疑うべきことがOSになるのです。

 

行動できなくなってしまうと、先ほどお伝えしたように、セカンドキャリアでどう行動していいかわからなくなってしまうんです。わからないから、そういう人ほど知識を求めていろんな方に意見を聞いたり、話を聞いたり、もしくはネットの情報を拾い集めたりします。ただ、ネットの情報というのはすごく偏った情報になりがちです。書籍においても1つのテーマをたった1冊で判断することは偏った考え方を助長します。

 

なので、自分でなかなか判断できない、もしくは誤った方向に導かれてしまう可能性があります。「セカンドキャリアは大事だよ」と言って、そこからお金を得たいと思っている業者に搾取されてしまう末路が待っているのかなと思ってしまうことを危惧してます。

 

私自身、3回も転職した経験があるので尚更キャリアを決める際に頼る人材紹介会社やキャリアカウンセリングの方がいます。しかし、どの人たちも何かしらの利益を得たくて選手たちに近寄っているのでその事実だけお伝えしておきたいです。

日本全体で見たセカンドキャリアの真実

日本全体で見た時に、確実に日本は人口減の未来が待っています。すると、どの会社も人材不足が起きます。人材不足を解消するために、アスリートとして頑張ってきた優秀な人材を囲い込みたい思惑が各社から透けて見えてきます。だからこそ、セカンドキャリアを高々と話す企業が増えているのだと推測してます。(もちろん、全ての企業とは言いません。)

 

また、アスリートの時点でビジネス能力がないことを伝えておくことで人の気持ちを不安に煽ることができます。人の不安を煽ることで人の気持ちをコントロールする事実はあります。こういった事実の中で、私は偶発性理論を通じて煮え切らないメンタルを未来に残してほしくないので「今」という時間を最大限に競技と向き合って欲しいのです。その上で、考える力を今の段階で養うことができれば、たとえキャリアの道を失ったとしても、すぐに立ち直れると考えています。

 

最後に。。。

 

実際に、考える力が衰えている人がすごく多いなと思っています。私たち人間は、非常に便利な世の中を生きているわけです。iPhoneやスマホ片手にパソコンを手元で操作してるような生活ができる現実があります。

 

これからAIだったりロボットが台頭してきます。すると、ますます考える習慣や考える時間がなくなっていきます。考える時間がなくなれば、当然私たちの脳のOSはアップデートされません。アップデートされませんので、それに相応しい望まない結果が起こりやすくなると思っています。だからこそ、考える力、地頭、OS、が必要なのです。

 

セカンドキャリアに悩まなくなるくらい考える力を養っていただきたいのです。それが私がスポーツメンタルコーチとして目指しているもう一つのアスリートの未来です。

 

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プロスポーツメンタルコーチ/一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。>> 今も増え続ける実績はこちら

【プロフィール】フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれました。生まれた国はイギリス。当時から国際色豊かな環境で育って来ました。1歳になる頃には、日本に移住しました・・・。>>続きはこちらから

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