「選手にとって幸福な人生になるように寄り添いたい」川村素弘さんのスポーツメンタルコーチングへの想い
スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第22弾
今回の主役は当資格講座第14期の卒業生であり、現在は大手メーカーで営業部のシニアマネージャーとして働く傍らプロスポーツメンタルコーチとしても活動している川村素弘さん。学生時代は軟式野球に力を入れて取り組み高校時代には県大会を勝ち上がり地区大会への出場も果たしている彼。その後はスポーツとスポーツ観戦を趣味として楽しみながら、同時に野球をしている息子を二人三脚でサポート。息子がリトルリーグのチームに入ったことをきっかけに技術的な指導から一線を退きスポーツメンタルコーチとしてサポートするためにも資格講座の受講を決める。
講座卒業後の現在は息子をU12のサムライジャパンのメンバーとして送り出すなど、選手たちが幸福な人生を送れるようにサポートする彼にスポーツメンタルコーチングへの想いと資格講座の経験談を聞いた。
スポーツメンタルコーチングに出会ったのは息子のおかげ。スポーツメンタルコーチになるきっかけとは
-川村さんはスポーツメンタルコーチになろうと思ったきっかけはなんですか?
スポーツメンタルコーチになろうと思った理由は大きく2つあります。
一つ目は野球選手である息子の存在です。息子がリトルリーグのチームに入るタイミングで私が彼の技術的な指導から離れることになった時に、今後どんなサポートができるのかを考えるようになりました。息子にはここ一番の時に力を発揮できる人間になって欲しかったので、そのためにどうすれば良いかを調べていたところ鈴木颯人さんのスポーツメンタルコーチングに出会いました。
-息子さんの存在がスポーツメンタルコーチングに出会わせたんですね。
はい。そして颯人さんの協会で「スポーツ選手の子どもを持つ親御さん向けのセミナー」を行っていたので試しに受けてみたところ、話の内容がすごくしっくりきて「これだ!」と思いましたね。またセミナー内で颯人さんに質問した時に「これはもうスポーツメンタルコーチになるしかないですね!」って仰ってくださって、その一声にも背中を押されて受講を決めました。タイミングや自分が求めていた状況がうまくマッチしたのと何かそういったご縁があったんだなと思います。
二つ目の理由は、仕事上でシニアマネージャーとして部下やチームの育成や若いチームメンバーとの接し方についてどうしたら良いのか明確にならず不安を覚えていた時期だったのでコーチングを漠然と学びたいという欲求もありました。
この2つの理由からスポーツメンタルコーチになろうと前向きに思うようになりました。
-鈴木颯人さんの協会の資格講座を選ぶ際には他の団体の講座等も検討されたのでしょうか?
資格講座の前にセミナーを受けた時は他の団体のものは全く検討しておらず軽い感じで受けました。ただ資格講座の受講を考えた時は、この業界のことをよく知らなかったので他の団体の講座も調べてみました。
しかしその中でも実績が一番あったのは颯人さんの協会でしたし、私自身は学術的なことよりも現場で使える実践的な内容を一番学べるところが良いなと思っていました。私が求めるそのような力が付く講座を中心に検討したところ颯人さんの資格講座がピッタリだったので選びました。親しみやすい雰囲気も自分が求めている部分だったのでそれが決め手になったのかなとも思います。
実際に資格講座を受けてみて感じたこと
-実際に資格講座を受けてみてどうでしたか?
「コーチ」となると人に教えるという要素が強いのかなと思っていたのですが、「コーチング」は人の力を引き出すもので何かを相手に教えるのではないということが分かり驚きでした。また講座を受ける中でまず自分に向き合って問答しながら自分を整えることが大事で、それができないと「人をコーチングする」ことは難しいという学びもありました。一方で人をコーチングしていくことで実は自分が整っているという感覚もこの講座の中で得られました。
-そんな資格講座の中で印象に残っているワークや颯人さんの話はありましたか?
「小さな一歩の大切さ」と「幸せの沸点を下げる」というお話が特に自分の心に刺さっていますね。
この話を聞いてから世の中には自分を含めて頑張りすぎている人が多いんじゃないかなって感じています。今何かができていることや小さな一歩を踏み出せていることにもっと幸せを感じて生きていくことの大切さを知りました。
-また講座の内容で川村さんが実際に行ってみて自身の成長を感じたことはありましたか?
言葉の使い方や選び方をチャレンジしていく中で意識が変わった部分はあるように感じます。
今までは「できない」とか「無理です」っていう言葉を仕事でたくさん使ってしまっていたんです。
それをポジティブな言葉遣いに変えただけで自分も「何とかしよう」っていう意識に変わりましたし、自分だけでなく周囲の人にも変化がありました。ポジティブな言葉を積極的に使い始めてから、一緒に何とかしようとアイディアをより積極的に出してくれるようになったんです。
-営業というお仕事柄、言葉には特に気を遣われているイメージですがこの講座で学んだことで活かされていることはありますか?
言葉遣いは私もすごい気を付けていて、特にコミュニケーションをとる時の言葉の選び方によって相手の反応や与える印象が大きく変わることに以前から興味がありました。それがスポーツメンタルコーチングを学んだことで相手の反応の仕組みを根本的に理解できるようになったので相手との対話をより楽しめるようになりました。そのおかげで部下やチームメンバーに対しても今まで漠然と感じていた言葉と相手の反応の因果関係をより体系的に伝えられるようになった気がします。
-資格講座後のプロ講座を通して学んだことや感じたことはありますか?
プロ講座は資格講座よりももっと自分と向き合うことが多い講座で、まず久しぶりに自己分析をしたなと思いました。今の仕事に就く際の転職活動が自分的にも上手くいったものだったのですが、振り返ってみると当時の自己分析もプロ講座で実際に行ったものと同じようなことができていたんです。当時「自分のやりたいこと」とか「自分の夢」を自己分析の中で書いていたのですが、プロ講座での自己分析と同じことができていたから自分が納得のいく転職活動ができたのだと腑に落ちました。
-実際にやられているスポーツメンタルコーチングに関連して感じたこともありましたか?
実はこの講座を受講した時点ではまだプロ選手をコーチングをしたことなかったんです。ただ自分が25年近く社会人として生きてきた中でメンターの方に言われて自分の心の中に残っていることと選手に対してコーチングで使う言葉を比べた時に、特に大きな違いはなく特別なことや難しいことを用いてコーチングを行うわけじゃないんだなと学びがありました。
またプロ講座という名前だけあって最初はスポーツ選手ならではの難しい内容を学ぶのかと思っていました。でもそういうわけではなく、選手というより一人の人間として向き合ってその選手の人生がより豊かなものになるように追求していくこと、そのために心底寄り添ってサポートすることの大切さに気づきました。
-またチームメンタルコーチング講座を通して学んだことや感じたことはありますか?
チームメンタルコーチング講座では自分の見せ方はもちろんのこと、声のトーンや第一印象など人からどう見られるかを含めてコーチとしてチームへ入っていく上での準備の大切さを学びましたね。
-ちなみに講座卒業後は同期の方々との繋がりはありますか?
この講座を受けて一番嬉しかったことでもありますが、新しい仲間と繋がれたことはとてもありがたく思っています。年齢も幅広く様々なバックグラウンドの方がいるので、すごく新鮮でいろんな若いエキスをもらいながら頑張っています。「頑張ろう!」っていう気持ちにさせてくれる仲間たちがいて嬉しいです。
-同期の方々とはスポーツメンタルコーチング以外の話もされますか?
はい。やっぱりいろんな方がいらっしゃるのでスポーツメンタルコーチ以外のいろんな話や相談もしますね。
特に実際に競技をされていた方とか指導者や監督の方もいらっしゃるのでそういった方の話を聞けるのは新鮮です。また前向きに学ぼうとする姿勢の方が多いので、どんなことを学ばれているのかとかコーチングではこんな方法や投げかけが良かったなどと色々と参考にできることが多く相談しやすい仲間たちです。
スポーツメンタルコーチになって自分に素直になれた。
-最近の実績や活動状況についても聞かせてもらえますか?
まだ長期でコーチングをさせてもらっているクライアントさんはいないのですが、体験コーチングを数名やらせて頂きました。現在は準備段階でホームページを作成しており、これから活動を本格化していくところです。
また野球選手の息子とは会話の中でコーチングの要素を取り入れています。改まってコーチングとして接している訳ではなく、親子の会話の中で悩んでたり何か抱えていると感じたら話を聞いて力を引き出せるようなサポートを心がけていますね。
やっぱり息子をサポートするということがスポーツメンタルコーチになろうと思った理由なので、今こうやってサポートできていることに非常に満足していますしこれからも一緒にやっていけるのがとても楽しみです。
-以前、一名レスリングの選手の方もコーチングされたとお聞きしました。
はい、そうですね。彼は同じく資格講座の卒業生の杉村さんから紹介して頂いた選手です。以前あった2部と1部の入れ替え戦では彼の活躍もあり、2部から1部に昇格することができて彼は大会MVPも見事獲得しました。やっぱりコーチングを通じてそういう場面に立ち会うことができたのは本当に嬉しいです。
またしっかりコーチングの内容等を昇華して結果に繋げることができるすごい優秀な選手だなと思いましたね。このような選手をサポートをさせてもらえる機会がとてもありがたかったです。実際にスポーツメンタルコーチングの楽しさを感じることができた貴重な経験です。
-これらの講座の受講を通して感じた自分の変化はありますか?
以前よりも素直になれたのが自分の大きな変化だと思います。講座を受けてからは、自分の心の中から湧き出る気持ちを大切にしたいと強く思うようになりました。そしてダメな自分も受け入れられるようになって、同時に自分の本当にやりたいことをより追求するようになりました。
実は受講する前の数年間で母の介護をしていたのですが、段々母も晩年に近づくにつれて体が不自由になり車椅子生活になったりとサポートしなければならないことが多かったんです。一方でこちらがいろんなことをやってあげた時にこちらの思うような反応が返ってこないとイライラしてしまうんですよ。よく介護疲れで起こしてしまう事件など物騒なニュースもありますが、自分が介護する立場になるとその事件にどこか共感してしまう部分もあったりとそう思ってしまう自分が辛かったんです。
そんな中で資格講座があって自分と向き合って小さな幸せや小さな一歩を探しているうちに、母に対して「なんか特別なことはしなくてもいいんだな」「横にいるだけでいいのかな」「無理に何かしてあげようとしなくてもいいんだ」「手を握るだけ良いのかな」って素直に思えるようになってきたんです。
そう思い始めた時に、普段あまり口にしないことなのですが母親に「ありがとう」って言えた自分がいたことがすごい変化だなと思いました。それを含めて本当に自分が素直になれた瞬間だったなと感じています。
今後の目標と資格講座を検討している方へ一言
-スポーツメンタルコーチとしての川村さんの目標を聞かせてください。
一番大事にしていることでもあるのですが、やはりスポーツ選手が幸福な人生だったなと思ってもらえるように寄り添えるスポーツメンタルコーチになることが目標です。そして今回実際に息子をU12のサムライジャパンとして送り出してみて、より世界で戦っている選手を支えていきたいという気持ちがより強くなりました。
やっぱり世界で戦うということは、国を背負うことでのいろんなプレッシャーや競技環境の変化で大変な思いをすることも多いかと思います。そういった時に頼りになる存在に自分がなりたいです。また私が仕事等を通して得たいろんな業界での社会経験や今回お話しさせて頂いた個人的な人生経験を活かして、スポーツ以外の分野でも選手たちをサポートができるかと思っています。コーチングを受ける選手の人間力を十二分に引き出せるスポーツメンタルコーチになっていきたいです。
-最後に資格講座を検討している方へ一言お願いいたします。
(5秒間の沈黙があって、)「迷っているなら受けな」と伝えたいです。
実際に受けてこの講座の良さを感じてもらいたいというのが本音ですね。以上です。
川村素弘プロフィール
三重県出身で東京都在住、現在は大手メーカーで営業部のシニアマネージャーとして活躍する傍らプロスポーツメンタルコーチとして活動している川村さん。自身は学生時代、軟式野球に力を入れて取り組み高校生の時には県大会を勝ち上がり地区大会への出場経験を持つ。その後は趣味としてスポーツとスポーツ観戦を楽しみながら同時に野球をしている息子をサポート。息子がリトルリーグのチームに入ったことをきっかけにスポーツメンタルコーチになるため資格講座を受講。講座受講後は息子をU12のサムライジャパンのメンバーとして送り出すなどプロスポーツメンタルコーチとしても実績を積み上げている。
Interview and Edit by 畠山 大樹
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