知識の限界を超えて、目の前の人に深く寄り添うために

メンタルコーチとして活動を始めたばかりの頃、
僕は「知識こそが人を変える」と信じていました。
アスリートの望む結果に
心理学、脳科学、カウンセリング技法。
あらゆる理論を学び、実践し、資格を取り、現場に立ちました。
けれど、ある日ふと気づいたんです。
どんなに学んでも、目の前の人の正解は、目の前の人にしかないということに。
たとえば、ある選手にとって救いになった言葉が、
別の選手にとってはプレッシャーになったりする。
同じ課題を抱えているように見えても、
背景や性格、信念は一人ひとり全く異なる。
だからこそ、知識を使って「導く」ことよりも、
その人をまっすぐに感じ取り、尊重する姿勢が何より大切だと気づきました。
それは、マニュアルにも本にも書かれていない感覚です。
目を見て、表情を感じて、間を共有してはじめてわかること。
いわゆる「暗黙知」と呼ばれるものです。
言葉にならない沈黙の意味。
何も言わずに、ただそこにいる時間の価値。
涙を流す選手に、何も言えずに寄り添うことの重み。
そうした瞬間の連続が、
選手との信頼を少しずつ、でも確実に深めてくれます。
僕が「対面の時間」をとても大切にしているのは、
この暗黙知を感じ取るためです。
もちろん知識も必要です。
でも、それは「寄り添うための地図」であって、
進む道を選ぶのは常に選手自身。
その選手が、自分の足で進めるように、
メンタルコーチである僕は、そっと灯りを灯すようにそばにいる。
そのためには、知識よりも大切なものがあります。
目の前の人をまっすぐに信じる姿勢です。
それが、僕がスポーツメンタルコーチとして大切にしている在り方です。
【このコラムの著者】
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