小さなことが大きな事につながる

小さな綻びが、すべてを崩すことがある。
「これくらい、まぁ大丈夫だろう」
そうやって見逃した、ほんのわずかな油断や違和感が、試合本番で取り返しのつかない失敗へとつながっていくことがあります。
スポーツの世界は、とても繊細です。
だからこそ、自分の中にある微細な変化に気づける感性と、それを立て直す習慣が重要です。
古くから伝わることわざに、こんな言葉があります。
「千里の堤も蟻の一穴から」
どんなに大きくて立派に見える堤防でも、アリが開けた小さな穴から崩れてしまうという意味のこの言葉。
これは、競技生活を送るあなた自身にも当てはまります。
■ 試合前にやっていたルーティンを1つサボった
■ ケガを気にして全力を出せない自分をごまかした
■ 苦手な相手に不安を抱いたまま試合に臨んだ
こうしたほんの小さな揺らぎが、想像以上に大きな影響を与えるのです。
メンタルコーチとして多くの選手と関わる中で、スランプや大事な場面での失敗の背景には、決まって「最初は小さなサインがあった」と感じます。
しかも厄介なのは、そのサインが悪いこととして現れるとは限らないことです。
・忙しいから今日は瞑想をやらなくてもいい
・調子がいいからフォームチェックは後回し
・チームメイトに相談するほどじゃない悩みだし…
こんなふうに、「小さな綻び」が静かに積み重なっていくのです。
書籍などではハインリッヒの法則を使って、「1つの大きなミスの背景には、29の軽微なミスと、300の見逃された兆候がある」と伝えています。
つまり、小さなことをどれだけ丁寧に扱えるか?
それが、大きな結果を生む下地になります。
アスリートとして結果を出したいのなら、自分の内面にある些細な違和感と丁寧に向き合う勇気が必要になってきます。
たとえ今うまくいっていても、心のどこかに「ほんの少しの不安」がないか?
それを放置していないか?
その問いかけを習慣にしてほしいのです。
あなたのプレーの質は、心の姿勢によって左右されます。
今日もどうか、小さな綻びを見過ごさないでください。

それが、未来のあなたを守ることにつながります。
【このコラムの著者】
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