TOP CONTACT

「常に選手に寄り添ったコミュニケーションを」橋本勇郎さんのスポーツメンタルコーチングへの想い

スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第11弾

スポーツメンタルコーチ


今回の主役は当資格講座卒業生であり、現在プロスポーツメンタルコーチとして活動している橋本勇郎さん。大学及び大学院在学時はスポーツ心理学を中心とした心理学を専攻し、メンタルがスポーツにもたらす影響について特に興味を持っていた彼。

 

その背景には自身が学生時代に経験したスポーツでの挫折があり、どうしたら良いメンタリティでスポーツに取り組めるのかを学んでいく中でこの講座に出会った。現在はメンタル面から選手をサポートしている彼にメンタルコーチングへの想いと資格講座の経験談を聞いてみた。

スポーツにおけるメンタルの重要性に気づいた学生時代。スポーツメンタルコーチになるきっかけとは。

 

-スポーツメンタルコーチングに興味を持った理由を聞かせてもらえますか?

 

私は学生の頃から色々なスポーツをやってきました。小中学校ではサッカー、高校では陸上競技、そして大学でアメリカンフットボールをやりましたが、その節目節目でメンタルが原因でうまくいかないことが多かったんです。

 

当時を振り返ってみると、中学生の時はサッカーを一生懸命やりたい自分とそうではないチームメイトとの気持ちの温度差からコミュニケーションがうまく取れないことも多かったです。

 

また高校で陸上競技をしていた時もがむしゃらに頑張るだけで空回りして高校最後の大会前に怪我をしてしまい最終的には不完全燃焼のまま引退となりもうスポーツは辞めようって思うほどでした。

 

大学では強い誘いもあってアメフトを始めましたが、初めての競技で苦戦する中で同期の強い選手に追いつけなかったり、後輩の選手に追い抜かれたりして結果的にはレギュラーではなくスポットで交代選手として使ってもらうくらいの活躍しかできませんでした。

 

そんな私の競技人生の中ではやっぱり「メンタル弱かったな」って思う場面が多かったので、スポーツで結果を出すにはメンタルに答えがあると思いメンタルをしっかり学び始めたのがきっかけで颯人さんにも出会うことができました。

 

特にモチベーションの部分に興味を持って、大学では「どうしたら人のやる気は上がるのか」をテーマに卒論を書いたりしました。その中で「モチベーションを高めることができたらどんなことでも上手くいくのでは」と思い、実際に後輩選手にも自分なりにアドバイスもしました。そんなタイミングからメンタルサポートという仕事に興味を持ち始めました。

 

-その後どんなきっかけでこの協会の資格講座を選ぼうと思ったのでしょうか?

 

実はたまたまだったんです(笑) メンタル関係の仕事に興味を持ち始めた時から既にスポーツ心理学会やメンタルトレーナーの存在は知っていたのでどうしたらなれるのか調べていたら、大学院で心理学を専攻していることがスポーツ心理学会の認定しているメンタルトレーナーになるための条件だったのでまず大学院に進むことにしたんです。

 

でも大学院を受験したその年は当日入学試験の時間をうっかり間違えてしまって落ちてしまったんです(笑)

そんな浪人してメンタルトレーナーの資格取得の勉強ができない一年の中で、何か動き出したいと思った時にネットで調べていて目に止まったのが颯人さんの講座でした。

 

それから一回話を聞いてみようと思い「スポーツメンタルコーチになるには」というセミナーに参加しました。当時の私は選手の「メンタルを強くしてあげたい」とか「モチベーションを高めてあげたい」という気持ちで参加したのですが、颯人さんからメンタルコーチングの最終的なゴールは「選手が幸せになるためのサポート」であるという話を聞いてこの協会の資格講座で学びたいと思い受講を決めました。

 

実際に資格講座を受けてみて感じたこと

-実際に資格講座を受けてみてどうでしたか?

資格講座を受けるまでは、自分が大学で心理学を専攻していてそれなり学んでいたこともあり、どうしても「メンタルにこのようにアプローチしたら上手くいく」というような方法論ばかりを探していました。

 

でもこの講座では相手に対してどんな言葉をかけるかが大事で、また適切な言葉をかけるにはその人のことをよく知る必要があって、その人が思っていることをしっかり聞いてあげる必要もあるということを学びました。

 

もちろん相手一人一人に対してベストな方法は異なりますし、もし同じ方法であったとしても時と場合によっては効果的に働かないこともある中で、コーチングでは方法ではなくメンタルコーチの態度やコミュニケーションの取り方がとても大事ということも学びました。

 

-資格講座の中で印象に残っているワークはありますか?

特に講座内容の一つのワークで考えが一気に変わったわけではないんですが、コーチングとしてのコミュニケーションの方法を教わったことはとても学びになりました。例えば「ちゃんと相手の目標から聞きましょう」とか相手の意見を聞く時に「どうしてそう思うのか」を深くコミュニケーションしていくことです。

 

当時はこのコーチングの技術がどうして必要なのかを自分の中で考えることはよくありましたが、良いコーチングをするためには相手を深く知ることが大事なんだということに気づかされましたね。

 

また印象に残った話は雨降り少女の話のワークです。このワークでは「雨が降るたびに必ず外に飛び出して雨を浴びる少女がいます。その理由はなんでしょうか?」という問いかけに対して受講者がそれぞれいろんな答えを出していくんです。

 

私は「雨でテンションが上がるから外に出た」って考えたり、他の人は「雨は神様の涙だから」という風にも想像しましたが、結論は貧しいフィリピンの子どもの話で普段シャワーを浴びることができないのでその雨でシャワーを浴びているということが答えでした。

 

この問いかけから自分の考えや想像していることと実際の相手の考えとは違いがあることを学びました。だからこそ自分の考えではなくて選手の考え方や思いに寄り添ってその人の目線で話すことが大事なんだと気づきましたね。

 

-資格講座の後にプロ講座も受けられたとのことですが、この講座は受けてみてどうでしたか?

資格講座ではメンタルコーチングの基礎や考え方を学んだ一方で、プロ講座では実際に選手からお金をもらいお仕事として依頼されるという一歩踏み込んだ深い関係性になった時に必要になる要素を学びました。

 

お金の話やコーチングのクオリティを高めることはもちろんですが、また例として選手と一年契約を結んだ場合にどういう流れで一年間を進めていくのかなど具体的に考える時間があったりビジネスとして実践的な内容を学んだ印象があります。

 

そんな中でも印象に残ったワークは「実際に自分がコーチングを受けること」でした。自分自身がコーチングをしてもらうことで資格講座で学んだ内容の活用方法が学べましたし、私の時は颯人さんがコーチングしてくださいましたが言葉遣いとかアプローチ方法などは盗んで今では自分のコーチングでも活用させてもらっています。

 

-その後、立て続けにチームメンタルコーチング講座も受けられたんですよね?

はい。複数人に対して伝わりやすい話し方をメインに学ばせてもらった講座でしたが、颯人さんが実際にチームをコーチングした経験を元に教えてくださって、その方法がすごい理にかなっているのを感じたのが印象に残っています。

 

この講座で学んだことで今でも大事していることですが、一方的にモチベーションが大事と伝える前にモチベーションのメリット・デメリット込みで共有して選手側にどうして大事なのかを考えさせるようにしています。その中で彼らなりにモチベーションの大切さを理解してもらいながら、その上でモチベーションを高める方法を伝える形をとっています。

 

当時はチームをコーチングする方法として学びましたが、実際は個別でのコーチングにおいても大切なことだと感じますしとても大事にしているコミュニケーションの取り方の一つです。

 

チームメンタルコーチング講座を学んでから大学院に行ったので、クラス内の発表の場でもこのコミュニケーション方法が活用できて先生からプレゼン上手だねって褒められたりもしました。本当にこの講座のおかげでコミュニケーションのレベルが一個上がったなと感じます。

 

-そうなると一時期は大学院とメンタルコーチングを両立されている期間があったんですね。

そうですね。大学院浪人が決まった年に颯人さんに出会い、大学院浪人の一年の中でプロ講座とチーム講座を卒業しました。

 

そしてその次の年に大学院に受かったのですが、メンタルコーチングは本格的に勉強し始めて3年目からプロとして選手をサポートしているので大学院在学最後の年とプロメンタルコーチとしての活動期間は被っていますね。

スポーツメンタルコーチとして選手に活用してもらいやすい人であるには。

-最近はメンタルコーチとしてどんな活動をされていますか?

スノーボーダー、プロボクサー、サッカーチームなどいろんな選手やチームのコーチングをしています。ここ1?2年での大きな出来事はeスポーツのプロチームに入ってサポートし始めたことです。このプロチームはメンバーの変更やいろんな変化が頻繁にあるので自分がコーチとしてどんな価値提供ができるかは改めて考える必要がありました。

 

今までは長い期間をかけて個別に選手をコーチングしてきましたが、チームでは選手が変わることもあって今まで通りにコーチングできなくなることもあります。また新しく入った選手たちとはその都度コミュニケーションをとって関係性を作る必要もあって、同じチームではありますが今までと異なるメンバーが増えたときにそのチームの中に何が残っていくのかはいつも考えながらコーチングする必要があるなと感じています。

 

逆にチームに残っている選手に対しても新しく課題を投げかけたり、どのようにサポートしていくのが良いのかをよく考えさせられたのがこの1~2年でした。でも実際にこの経験のおかげで個別のアスリートをコーチングする上でも良いコミュニケーションが取れるようになりました。

 

-今まで見てきた選手と新しい選手という関係性の異なる選手がいる中でチームとして大事にしていることはありますか?

 

私がすごく大事だと思うことですが、メンタルをサポートすることって人によっては重く捉えられることもあると思います。自分の中の悩んでいることを話してもらったりとか、自分の上手くいかないところと向き合ってもらうこともあるので、メンタルで苦しんでいるそんな選手に対して私がメンタルコーチとして使える人間なのかがとても大事なんです。彼らにとって悩みを相談できるから話せる相手ではなくてそもそもの人間関係がしっかりできていることがすごく大事だと思っています。

 

選手にとってフレンドリーで活用しやすい人間でいられるかというのは、チームはもちろんのこと個別にコーチングしている選手に対しても常に意識しています。
 

-各講座の受講を通して自分自身に起きた考え方の変化はありますか?

 

まず講座内で自分自身のメンタルと向き合う中で、今まで持っていたメンタル面の課題を振り返ってみた時に変なこだわりや必要のない視点が結構ありました。今までは大事だと思っていた考え方が実はそうでもないと分かったときにまた新しい考え方が手に入ったりと気づいたら自然と自分自身へのこだわりがなくなっていきました。

 

例えば、コーチ側が変なこだわりや思い込みを持って選手の悩みを聞きすぎてしまうと、選手は何か深刻な話をしているように感じて彼らにとってその時間が本当に辛いものになりますし、コーチが選手と同じ目線で悩むと解決策が見出せなくなってしまうのでコーチは気軽なスタンスで選手の課題を悪いことと決めつけないようにする必要があります。

 

またコーチング時はもちろんのこと普段の生活でもそういった自分のこだわりみたいなものは捨てていくことで自分の考え方のキャパが広がり、その場その場の適切な考え方でコミュニケーションや行動ができるようになったのでメンタルコーチとしてだけではなく人としても成長できた点だと思います。

今後の目標と資格講座を検討している方へ一言

-今後のメンタルコーチとしての目標を聞かせてください。

 

達成したい目標としては抽象的ではありますが、現在コーチングしている選手たちが少しでも良い方向にいくことです。それが結果として大会で優勝するとか、自己新記録を出すとか、プロになるとかなんでもいいんですがとにかく選手にとって良い方向に導いていくためのサポートに全力を尽くしたいです。

 

-最後に資格講座を検討している方へ一言お願いいたします。

 

現在資格講座を検討している方の中には本当にいろんな立場の方がいると思います。過去にアスリートとして悩んだ経験がある人もいれば、目の前で困っている選手をなんとかしてあげたいというコーチや親御さんかもしれません。でも資格講座を検討している方全員に共通していることはメンタルのことに興味を持っていて、目の前の選手をサポートしたいということだと思うんです。

 

そんな中、それぞれの立場で今その目的のために何をしたらいいか分からなかったり、メンタルってそもそもなんだろうと思ってこの講座の受講を考えているのではと思います。

この資格講座では皆様が今悩んでいることの一つの答えとして、メンタルについて理解した上で選手をサポートする方法を知ることができますし、きっと皆さんの人生を良い方向に導く一つの材料になると思います。

 

確かにメンタルのことってなかなか他の人には相談しづらいことかもしれません。でもそんな方に私の経験から伝えたいのはこの資格講座ではメンタルについて楽しく学べて、また一緒に学ぶ仲間が今後一生付き合えるようなメンバーになるような出会いになります。

ですから受講に対して肩肘張らず、また深刻にならずに純粋に楽しんで学んでもらえたら皆様の期待以上のものが得られますので、是非一緒に楽しく学べる仲間になってもらえたらと思っています。皆様と何かの機会で会えることを楽しみにしています。


 

橋本勇郎プロフィール

1993年4月20日生まれ。東京都出身。東京学芸大学大学院学校心理専攻修了後、2017年より本格的にスポーツメンタルコーチとして活動。様々な競技のプロアスリートを中心に幅広くサポートしている。2020年にはeスポーツチームのメンタルコーチとしても活躍している。

 

Interview by 鈴木 颯人

Edit by 畠山 大樹

 

次回のスポーツメンタルコーチ資格講座のご紹介

 

スポーツメンタルコーチ

 

スポーツメンタルコーチ資格講座は「日本スポーツメンタルコーチ協会(R)」にて発行されている資格です。One Athlete,One Mentale coachの理念を掲げスポーツメンタルコーチの普及に力を入れております。
 

 

☆講演のお知らせ☆

 

【受付中スポーツメンタルコーチ入門講座

-アスリートのパフォーマンスを引出すメンタルコーチになる為には-

 

スポーツメンタルコーチRとして活躍する上で大事なエッセンスをお伝えする講座です。アスリートのパフォーマンスを高めるために大事にしたい3つの秘密をお伝えします。

詳細・お申込みはこちらからお願いします。 

 

 

講座はまだ早いと思う方は無料メールマガジンをどうぞ!

スポーツメンタルコーチ,職業,仕事,働き方メルマガ

その他のおすすめ記事

「自分の強みを活かしてスポーツ選手をメンタル面から支えたい」伊東千恵さんのスポーツメンタルコーチングへの想い スポーツメンタルコーチ‥ 続きを読む
「選手に必要とされるコーチングを様々な場所で自由に行って感謝の言葉をもらえるように」山本大貴さんのスポーツメンタルコーチングへの想い ‥ 続きを読む
「地元福島にパワーを取り戻してくれたスポーツ選手に恩返しがしたい」本田恵さんのスポーツメンタルコーチングへの想い スポーツメンタルコ‥ 続きを読む