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スポーツをしている彼氏がスランプを脱出するためにできること

スポーツメンタルコーチ

スポーツをしている彼氏が怪我や一時的なブランクに直面すると、彼のメンタルやモチベーションは大きく影響されます。この時期に、彼女としてどのようなサポートをするかが、彼の回復やパフォーマンスに大きな影響を与えます。適切なサポートを通じて、彼の気持ちを支え、共に乗り越えていくための方法を詳しく見ていきましょう。この記事では、彼氏がスポーツでのブランクを乗り越えるために彼女ができる具体的な方法と、その科学的な背景について解説します。

【このコラムの著者】

一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会 代表理事
慶應義塾大学健康情報コンソーシアム 幹事会員
メンタルトレーニング推進国会議員連盟 所属

鈴木颯人
プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。>> 今も増え続ける実績はこちら

【プロフィール】フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれました。生まれた国はイギリス。当時から国際色豊かな環境で育って来ました。1歳になる頃には、日本に移住しました・・・。>>続きはこちらから

冒頭文彼氏がスポーツでのブランクを乗り越えるためにできること5選

彼氏の努力を認める

 

彼氏がスポーツのブランクに直面しているとき、その努力を認めることは非常に重要です。心理学的には、「ビグマリオン効果(Pygmalion Effect)」がこのアプローチの根拠となります。ビグマリオン効果は、他者からの期待や評価が、その人のパフォーマンスにポジティブな影響を与える現象です。この効果は教育現場やビジネス、スポーツの分野でも数多くの研究で確認されています。

 

具体的な事例として、ビグマリオン効果の研究では、教師が生徒に高い期待を持つことで、実際に生徒の成績が向上するという結果が示されています(Rosenthal & Jacobson, 1968)。同様に、彼氏に対して「君が努力している姿は本当に素晴らしい」といった具体的な評価を与えることで、彼のモチベーションとパフォーマンスが向上することが期待できます。

 

例えば、彼が毎日トレーニングを続けている場合、「君の努力を見ていると、自分も頑張らなきゃと思うよ」といった言葉をかけることで、彼のモチベーションを維持する助けになります。さらに、彼の努力を認識することで、彼は自分の進歩を実感し、より一層の努力をし続ける意欲を高めることができます。

 

愚痴を聞いてあげる

 

彼氏がスポーツでのブランクや怪我に対して感じるフラストレーションやストレスを受け止め、愚痴を聞いてあげることも重要です。心理学的には、感情の表出がストレスの軽減に役立つことが示されています。特に「アクティブ・リスニング(Active Listening)」は、感情を理解し、共感することによってストレスを軽減するテクニックです。

 

アクティブ・リスニングの技法として、彼の話に対して反応を示し、彼の感情を繰り返すことが挙げられます。例えば、彼が「最近の練習は本当に辛い」と言った場合、「それは本当に大変だね、どうしてそんなに辛いの?」といった問いかけをすることで、彼は自分の気持ちを整理しやすくなります。このプロセスを通じて、彼は感情を表出し、心の負担を軽減することができます。

 

具体的な研究では、感情的なサポートを受けることでストレスレベルが低下し、全体的な幸福感が増すことが示されています(Cohen & Wills, 1985)。彼が愚痴をこぼすことで、感情的なサポートを受けることができるため、彼のストレスが軽減され、心理的な安定を取り戻す手助けができます。

 

頭をなでる

小さなスキンシップは、彼氏に安心感や愛情を伝える有効な方法です。心理学では、スキンシップが「オキシトシン」というホルモンの分泌を促進し、ストレスを軽減することが知られています。オキシトシンは「愛情ホルモン」とも呼ばれ、幸福感を増し、ストレスを軽減する作用があります。

 

スキンシップの具体的な方法として、彼の頭を優しくなでることが挙げられます。例えば、トレーニング後や疲れている時に優しく頭をなでることで、彼にリラックス感や安心感を提供することができます。研究によると、スキンシップがオキシトシンの分泌を促進し、ストレスレベルを低下させることが示されています(Field, 2010)。このようなスキンシップを通じて、彼のメンタルの安定をサポートすることができます。

 

悩みがたいしたことではないと考えさせる

 

彼氏が直面している問題やブランクに対して、冷静に対処することができるようサポートすることも重要です。心理学的には、「認知再評価(Cognitive Reappraisal)」というテクニックが効果的です。認知再評価は、ネガティブな感情や状況をポジティブに捉え直すプロセスです。

 

具体的には、彼に対して過去の成功体験や同様の経験を持つ他のアスリートの事例を共有し、「この問題も一時的なものに過ぎないよ」と示すことで、彼が問題を軽く感じる手助けをします。たとえば、「過去にも同じようなことを乗り越えた人がたくさんいるから、君も絶対に大丈夫だよ」と励ますことで、彼の気持ちを前向きに保つ手助けができます。

 

研究によると、認知再評価がストレスを軽減し、心の健康を改善することが示されています(Gross & John, 2003)。彼が問題をポジティブに捉えることで、ストレスが軽減され、より良いメンタル状態を保つことができます。

 

ブランクを乗り越えた先のご褒美を用意する

 

スポーツのブランクを乗り越えるための励みとして、彼にとってのご褒美を用意することも有効です。心理学的には、「動機付け理論(Motivation Theory)」がこのアプローチの根拠となります。動機付け理論では、目標に対する報酬が達成感を高め、行動の維持につながるとされています。

 

たとえば、彼が復帰した後に楽しめる特別なデートやイベントを計画することで、彼のモチベーションを高めることができます。具体的には、「君が復帰したら一緒に行きたいレストランを予約したよ」といったご褒美を設定することで、彼は目標に向かって努力し続ける意欲を高めることができます。

 

研究によると、目標達成後の報酬がモチベーションを高め、目標達成率が向上することが示されています(Locke & Latham, 2002)。彼が目標を達成した際にご褒美を用意することで、モチベーションを維持し、スポーツへの復帰をサポートすることができます。

 

まとめ

 

スポーツをしている彼氏がブランクを乗り越えるためには、彼女としてのサポートが非常に重要です。彼氏の努力を認め、愚痴を聞き、安心感を与え、悩みを軽減する手助けをすることで、彼はよりスムーズに回復することができます。心理学的なアプローチを取り入れることで、彼のモチベーションとメンタルの安定をサポートすることができるでしょう。また、前向きな思考を促し、ご褒美を用意することで、彼の意欲を維持することができます。心からのサポートを心がけて、彼氏の復帰を支えていきましょう。

参考論文

  1. Rosenthal, R., & Jacobson, L. (1968). "Pygmalion in the Classroom: Teacher Expectation and Pupils' Intellectual Development." Holt, Rinehart, and Winston.
  2. Babad, E. Y., Inbar, M., & Rosenthal, R. (1982). "Pygmalion and the Placebo Effect: An Experimental Study of the Influence of Teachers' Expectations on Students' Achievement." Journal of Educational Psychology, 74(4), 559-570.
  3. Carl Rogers, R. (1951). "Client-Centered Therapy: Its Current Practice, Implications and Theory." Houghton Mifflin.
  4. Hubble, M. A., Duncan, B. L., & Miller, S. D. (1999). "The Heart and Soul of Change: What Works in Therapy." American Psychological Association.
  5. Field, T. (2010). "Touch for Socioemotional and Physical Well-Being: A Review." Developmental Review, 30(4), 367-383.
  6. Harlow, H. F., & Harlow, M. K. (1965). "The affectional systems." Behavioral Science, 10(6), 385-390.
  7. Gross, J. J., & John, O. P. (2003). "Individual Differences in Two Emotion Regulation Processes: Implications for Affect, Relationships, and Well-Being." Journal of Personality and Social Psychology, 85(2), 348-362.
  8. Richards, J. M., & Gross, J. J. (2000). "Emotion Regulation and Memory: The Cognitive Costs of Keeping One's Cool." Journal of Personality and Social Psychology, 79(6), 1036-1052.
  9. Locke, E. A., & Latham, G. P. (2002). "Building a Practically Useful Theory of Goal Setting and Task Motivation: A 35-Year Odyssey." American Psychologist, 57(9), 705-717.
  10. Deci, E. L., & Ryan, R. M. (1985). "Intrinsic Motivation and Self-Determination in Human Behavior." Plenum Press.

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