お客様の悩みを引き出すのが上手な整体師、トレーナーが意識している4つのポイント
【このコラムの著者】
整体師がお客様の悩みを引き出すために重要な4つのポイント
メンタルコーチとして、私が人の話を聞く際に環境をとても大事にしております。というのも、私たちは意識できることよりも、無意識に行動したり、感じたりする動物だからです。例えば、今みなさんはこの記事をご覧になっている時に足の位置を意識してましたでしょうか?または、スマホをどちらの手に持つか?を考えていましたでしょうか?
このように、いちいち考えて行動していたら、逆に行動できないのが人間です。だからこそ、無意識に処理する能力が備わっているわけです。同時に、私たちが快、不快を与える脳領域を刺激するような環境であったらいかがでしょうか?
この仕組みをしっかりと理解し、話を聞くだけでもクライアントさんの変化が早かったりすることがわかっています。そこで、実際に私がカウンセリングルームで行っている環境作りをご紹介します。
お客様に合わせて雰囲気作りをする
お客様がリラックスできる環境を整えることは、悩みを引き出す第一歩です。整体院や治療院の雰囲気は、照明、音楽、香りなど、細部にわたる配慮が求められます。例えば、柔らかな照明やリラックスできる音楽は、心地よい空間を作り出します。また、お客様の個々の好みやニーズに合わせて調整することも大切です。こうした細かな配慮が、お客様の心を開かせるきっかけとなります。
具体例:
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照明:暖色系の間接照明を使うことで、リラックスした雰囲気を演出。明るすぎず、目に優しい照明が望ましいです。白色灯を使っている場所が多いですが、交感神経が優位になってしまうのでリラックスするには適しません。
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音楽:リラックスできるBGMを流し、緊張を和らげる。自然音やヒーリングミュージックが効果的です。邦楽などは意識が奪われるのでNGです。
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香り:アロマディフューザーを使い、心地よい香りを漂わせる。ラベンダーやカモミールなど、リラックス効果のあるアロマオイルが適しています。アロマだけではなく、お越しになってから気分に応じたハーブティーで一息ついてもらうもの効果的です。
雰囲気作りは、お客様が安心して悩みを話せる環境を整えるための重要な要素です。整体師やトレーナーは、施術前に必ず環境をチェックし、お客様のリクエストに応じて調整を行うことが大切です。
気持ちのよいやりとりを心がける
お客様とのコミュニケーションは、単なる情報交換にとどまらず、信頼関係を築くための重要なプロセスです。丁寧な言葉遣いと、親しみやすい態度を心がけることで、お客様は安心して自分の悩みを話すことができます。また、話を聞く際には、相手の話に対して適切な相槌やリアクションをすることが大切です。これにより、お客様は自分の話がしっかりと受け止められていると感じ、さらに詳しい悩みを話しやすくなります。
具体例:
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言葉遣い:丁寧な言葉遣いを心がけ、敬意を示す。例えば、「どうされましたか?」や「お困りの点はございますか?」といった表現を使用します。逆にタメ語でフランクさを売りにする人がいます。それが効果的な人もいるのですが、相手をしっかりと選んだ言葉遣いは場所に適した服装選びと同じくらい重要です。
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態度:笑顔を絶やさず、親しみやすい雰囲気を作る。目を合わせて話し、相手の話に真剣に耳を傾ける姿勢が重要です。その際に、どうしても思ったことをすぐにしゃべってしまう人がいます。それ以上に、クライアントさんが話したいことをまずは尽きるまで聞いてあげるだけでも効果があります。ただ、時間の都合でどうしてもできない人もいると聞きます。その上で、結果を残している治療院やトレーナーさんは別の事務員がカウンセリングをされているケースがあるので参考にされるといいかと思います。
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リアクション:相手の話に共感し、適度な相槌やうなずきを行う。「それは大変でしたね」や「分かります、そのお気持ち」といった共感の言葉を使うと良いです。聞いてもらっているという安心感は人として非常に重要です。オンラインで会話を済ませる人もいますが、この相槌や共感を促す会話のやり取りだけで相手からの信頼をグッと引き寄せることができます。
コミュニケーションスキルは、整体師や理学療法士、トレーナーが磨くべき重要な能力の一つです。これにより、お客様との信頼関係が強化され、施術効果も高まります。
お客様に話をしてもらい、悩みを聞く
悩みを聞き出すためには、お客様に自由に話をしてもらうことが必要です。オープンエンドの質問を投げかけることで、お客様は自分の思いや感じていることを詳細に話すことができます。例えば、「最近、どのような体調の変化を感じましたか?」といった質問は、お客様が自分の言葉で状況を説明するきっかけとなります。このように、お客様が自分のペースで話せる環境を提供することが重要です。
具体例:
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オープンエンドの質問:「最近、どのような体調の変化を感じましたか?」
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詳細を聞く:「その症状はいつから始まりましたか?」
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感情に触れる:「その痛みが出ると、日常生活でどのような影響がありますか?」
オープンエンドの質問をすることで、お客様が自分の言葉で自由に話せる機会を提供します。これにより、整体師やトレーナーはお客様の本当の悩みや背景を深く理解することができます。
質問をする時は答えやすいことを聞く
お客様に対する質問は、シンプルで具体的なものにすることが大切です。答えにくい質問や抽象的な質問は、お客様を戸惑わせる原因となります。例えば、「痛みを感じるのはいつですか?」や「どの部分が特に気になりますか?」といった具体的な質問は、お客様が答えやすいだけでなく、整体師が必要な情報を得る助けにもなります。適切な質問を投げかけることで、お客様の悩みを効果的に引き出すことができます。
具体例:
具体的な質問をすることで、お客様はより答えやすくなり、必要な情報を的確に引き出すことができます。トレーナーや理学療法士、柔道整復師も同様のアプローチを取ることが効果的です。
まとめ
お客様の悩みを上手に引き出すためには、環境づくりやコミュニケーションの方法、質問の仕方に工夫が必要です。リラックスできる雰囲気を作り、気持ちのよい対応を心がけ、適切な質問を投げかけることで、お客様は自分の悩みを自然に話すことができます。これにより、整体師や理学療法士、トレーナー、柔道整復師はお客様の悩みに対して適切な施術を提供し、信頼関係を築くことができるのです。
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