「大好きで始めた競技を好きなまま続けて成長できるように」佐藤伸枝さんのスポーツメンタルコーチングへの想い
スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第51弾
目次
- スポーツメンタルコーチングに興味を持ったきっかけとは
- 実際に資格講座を受けてみて感じたこと
- 選手たちが自分で答えを導き出せるように寄り添ってサポートする
- 今後の目標と資格講座を検討している方へ一言
丈夫な身体を持っていても心の健康が一番大切。スポーツメンタルコーチングに興味を持ったきっかけとは
-佐藤さんがスポーツメンタルコーチングに興味を持ったきっかけを聞かせてください。
今まで競技者側だった自分でした私が、息子のサッカーを始めたことがキッカケで初めてサポート側になりました。現在は社会人の息子ですが、学生時代は本気で競技に取り組んでいたので、私は独学で栄養学を学び食事の面でサポートしたりしていました。そして、更に良いパフォーマンスを発揮するためには何ができるかと考えるようになりました。
そう考えていく中でメンタルについて興味を持ち始めました。そのきっかけになったのは息子が夢を追い求めるために進学した強豪校での出来事でした。強豪校には体格やスキルでは息子とそこまで差の無い選手たちがたくさんいる中で、切磋琢磨してピッチに立ち自分の望むパフォーマンスを発揮するには「心技体」の心であるメンタルを整えることが大事だと知ったんです。それから私が息子をメンタル面でサポートできるようになるために勉強したいと思い、颯人さんの著書(一流をめざすメンタル術など)を手に取ったことがスポーツメンタルコーチングを知ったきっかけでした。
-それからはどういう経緯で資格講座を受講されたのでしょうか?
実際に受講したのは資格講座を知ってから7年後でした。それだけ年月がかかってもまだスポーツメンタルコーチングを学びたいという気持ちがあったのも子どもがきっかけでした。社会人になった息子が新卒で名古屋勤務となり一人暮らしを始めるようになったのですが、社会に出て一人で暮らすという大きな環境の変化で精神的なダメージを負うことがありました。当時は毎日しっかりご飯を食べても痩せてしまうような状態でした。私も自分ができるサポートをしていたのですが、どんなに丈夫な身体を持っていても心がやられてしまうとダメだということを改めて知り、メンタルの大切さを実感しました。
ただスポーツメンタルコーチングは名前にもある通りメンタルの前にスポーツという言葉が来ているのでスポーツに特化したものだと思っていました。しかし、颯人さんの本を読んでいく中で「メンタルを強くする」ことではなく「相手に寄り添うサポート」であることを話されていたことがこの資格講座を学びたいと思わされた要素です。
実は大学に入学した頃は学校の先生になりたいという夢がありました。昔から育成年代の部活動も担当する体育教員を目指していたのですが、実際はその道にたどり着けなかった人生を送ってきました。ただ息子を通じてトップを目指すサッカー選手の育成年代を見てきたことで、やはり人生で一度はスポーツの現場に携わりたいという思いがずっとあったこともスポーツメンタルコーチになりたいと思ったきっかけです。
-当資格講座の受講まで長い年月がかかった理由をお聞かせいただけますか?
受講まで7年間悩んだ中で金銭面や拘束時間をベースとして、家庭のことや自分の年齢のこと、また学びの場が久しぶりだったことなど様々な要因がブレーキになっていました。しかし息子が通っていた高校でお世話になっていたサッカー部のスタッフだった方に「資格講座を学びたい」ということを話した時に後押ししてくれたり、主人がこの学びについて理解してくれたことが受講を決めるきっかけでした。
当時は資格講座についてよく知らなかったものの颯人さんのSNSをチェックさせてもらったり、本も読ませてもらう中で颯人さんの言葉に感銘を受けていたのでまずは体験セミナーを受けました。オンラインでの体験セミナーでしたがその内容を受けてみてスッと自分に落とし込めたので資格講座を受けようと決めました。
実際に資格講座を受けてみて感じたこと
-実際に資格講座を受けてみてどうでしたか?
一番最初にこの講座で経験したのは「この資格講座を受講するのは年齢的に遅いんじゃないか」という思い込みの蓋を外してもらったことです。元々颯人さんの講座は知識を詰め込んでいくものだと思っていましたが、この講座は受講者が体感しながら学んでいくスタイルなので、実際に色々な知識を学んでいるんですがまるでコーチングを受けているかのようでたくさんの気づきをいただきました。
また颯人さんが仰っていた「スポーツ選手たちは自分の成果や目標を達成するという競技の部分に目が行きがちなので、私たちスポーツメンタルコーチがやることはスポーツ選手の幸せを考えることなんです。」という言葉がすごく印象に残っています。
-資格講座の中で印象に残っているワークやお話はありましたか?
言葉の伝わり方についてのお話が特に印象的でした。「言うことと伝えることは違う」ということや「言葉を大切にする」ことをワークを通して学んだので、日常での言葉の選び方への意識も変わりました。また、コミュニケーションの中での言葉のあり方もよく考えるようになりました。
-資格講座の内容で自分の成長に繋がったきっかけがあれば聞かせてください。
今までは自分の性格的に「こうじゃないといけない」と考えがちで、颯人さんにも「アスリート気質ですね」と言われることもありました。しかし、資格講座では自分自身と向き合う時間がとても多かったので「自分はどんな人間なのか」や自分の弱みや強みを知ることで、自分の考え方や見方を変えればもっと色々な可能性が広がるんだと思えるようになりました。
今までだったら諦めていたこともやり方次第で実現できるのではないかとポジティブに考えられるようになりました。このように自分の考え方が変わったことで家族や周囲の人の対応も良い方向へ変わっていきました。
また以前は先入観から相手との間に壁を作りがちだったのですか、もう今ではそんなことは全く無くなったのでそう言った部分も個人的には大きな成長だと感じています。
-資格講座後のプロ講座やその先を学ぶことを決めたきっかけは何でしたか?
資格講座を受けるときはその先のことを考えていなかったですが、講座を終えた自分へ素直に問いかけてみた時に資格講座以降の学びにとてもワクワクしていました。そこで、プロ・スポーツメンタルコーチ講座とプロ・チームメンタルコーチ講座の受講を決めました。プロ講座では基本的に対個人に関わるスポーツメンタルコーチングの学びを深めさせていただきました。
また自分が元々チーム競技をしてきた経験から、スポーツメンタルコーチングをする中でチーム全体に携われるようになりたいと思っていたのでプロ・チームメンタルコーチ講座の方も受講しました。颯人さんから「講座内容がリニューアルされて佐藤さんが学びたいものになっていると思います!」と言われたのも大きかったです。
実際にはチームにおける集団心理のことや心理的安全性の大切さを学ばせていただき、結果を追い求めていくよりもまずこういったメンタル面の状態を理解することが競技をする上で一番大切なんだと様々なワークを通じて実感させていただきました。
資格講座からプロ・チームメンタルコーチ講座まで一連の流れで、対個人と対集団のメンタルコーチングについて学べたことはとても大きいです。人間は生まれてすぐ最初に家族という組織に属します。その後も常に集団で生活していく環境の中で一番大切なものが心理的安全性であると知った時に、改めてこれは家庭環境やスポーツだけに限らず生きていく上でどの場面においても重要なものであると実感させていただきました。
-この講座で出会った同期の方は佐藤さんにとってどのような存在ですか?
同期の方はそれぞれ経験されているスポーツやお仕事も様々で年齢にも大きな幅がありました。年齢や職業含め、どのようなバックグラウンドがあっても皆さん分け隔てなく楽しくお付き合い頂いたことをありがたく思っています。資格講座後も同期の何名かがその先の講座もずっと一緒に受け続けてくれたこともあり、更に深い繋がりを持てた方もいます。
今でも数名の同期とは繋がっていて何かある時には連絡して相談に乗ってもらったり、たまに会ってランチしながら近況報告をしています。また地方にいる同期とはSNS等を通じて活躍を見させてもらっている中でコメントを入れたりしてコミュニケーションを取らせていただいております。同期の皆さんのおかげで資格講座を含めた3つの講座を続けることができたと思っていますので、本当に良いご縁を頂いたなと思っています。
選手たちが自分で答えを導き出せるように寄り添ってサポートする
-スポーツメンタルコーチの資格取得後の活動状況についても聞かせてもらえますか?
資格講座の受講の後押しをしてくれた息子の母校のサッカー部のスタッフだった方が現在神奈川県のとある高校のサッカー部の監督をされていることもあって、その方から「経験として佐藤さんが講座で学んだこと活かしてうちの選手たちに対してコーチングしてもらえないでしょうか?」とお話をいただきました。今はそのサッカー部のトップチームの選手にスポーツメンタルコーチとして携わらせていただいております。
そして10月末からそのチームが新体制に変わるのですが引き続きコーチングの依頼をいただくことができました。つい先日プロチームメンタルコーチの講座を卒業したところなので、今後はその内容をコーチングに活かしていきたいなと強く思っています。今までは学びに集中してきたのでこのタイミングから同時に色々なきっかけを作っていってコーチングの機会を増やしていきたいです。
-佐藤さんが選手たちと関わる中で意識している接し方はありますか?
まず自分が話すよりも選手たちにまず耳を傾けて話をしっかり聞くようにすることを重視しています。またコーチングは答えを教えるものではないということ講座を通して学んだので、どうしたら選手たちが答えに気づくことができるのかを大事にしながら常にそのきっかけをどう与えられるかを考えています。
あとはコミュニケーションの大切さも資格講座から学んだことで、個人的には相手がどんな反応をするのか分からないことに対する不安も少しありますが、相手ではなく自分がどうであるかを心に留めながら選手たちとコミュニケーションを取るようにしています。
-スポーツメンタルコーチングを学んだことで起きた自分の変化はありますか?
講座を通じて今まで自分の中になかった「小さな成功、小さな幸せ、小さな感謝」を持つようになってから毎日が明るく楽しいものになりました。先日も資格講座を再受講して改めて認識したのですが、大きな成功を成し遂げるには小さな成功の積み重ねが大切ということに気づいてからは「小さな成功、小さな幸せ、小さな感謝」を大事にできるようになりましたね。
-ちなみに講座を受講する前に目指していた自分像と比べて現在の自分はどうでしょうか?
過去を振り返ると子育てしていた時に「〇〇しちゃダメ」っていうネガティブな言葉を使うことが多かったです。そして、このコーチングを受けるまで指導する側は「こうであれ、こうである」ということや「〇〇はダメ」という指導が主な方法だと思っていました。しかし、この講座を通して「答えは自分が出すもの」ということに気づきハッとさせられてからは、子育てにおいても最終的な答えは彼らが自分で気づいて導き出すものだと分かりました。
また自分の立場が明確になったことで改めて子どもたちには彼らの人生があるということを再認識し、親の期待はある一方で、子どもが目指す人生に向けてどれだけサポートできるかを常に考えるようになりました。また選手に携わる時も同様で、いかに自分が選手に寄り添ってその選手が出そうとしている答えを出すためのサポートをできるかが大切だと思えるようになっているので、むしろ教員になりたかった過去の自分の望んだ姿よりも今の方が断然良いです(笑)
今後の目標と資格講座を検討している方へ一言
-スポーツメンタルコーチとして今後の目標を聞かせてください。
私は元々大好きで始めた競技が最後は嫌になってしまう経験をしました。今の選手たちも誰しもが好きで競技を始めていると思うので、私が関わる皆さんにはずっとその好きな気持ちを持ち続けてもらいたいと思っています。そのために今後は私のコーチングを通して選手たちが「やっぱりこのスポーツ楽しいわ!」ってワクワク楽しんで競技を続けられるようにサポートしたいですし、また選手一人一人成長のスピードも違うと思うので、その選手の歩幅に合わせて寄り添っていけるようなコーチングを目指していきたいと思っています。
今はまだまだたくさんの選手をコーチングしているわけではないですが、自分がコーチングをする上で選手たちとの信頼関係を一番大切にしたいと思っているので、自分のコーチングを受けたクライアントが「佐藤さんのコーチング良かったよ!」という口コミのような形で広まっていってくれたら嬉しいです。
-最後に資格講座を検討している方へ一言お願いいたします。
色々な事情がある中で講座を受けるかどうか悩むこともあると思いますが、私は皆さんの主な悩みの種はきっと「一歩踏み出すこと」だと思っています。私の場合はその一歩を踏み出したら全く違う世界が目の前に広がったので、もしやるかやらないかで悩んでいるなら一度体験して欲しいと思います。
またこの講座の受講費用や受けたことのない講座への不安など最初の一歩目の悩みは大きいと思います。しかし、この講座はオンラインとオフラインの両方で学んでいけるので東京在住でなくても始められますし、たくさんのワークを通じて体感しながら知識や手法を学んでいける他の講座にはない仕組みになっています。受講に悩まれている方は受講してみるときっと最初にその悩みを種になっている思い込みの蓋が取れるのと思うので是非一歩目を踏み出してもらいたいと思います。
佐藤伸枝プロフィール
神奈川県在住のスポーツメンタルコーチ。小学4年生から大学卒業までバスケットボールに取り組み、選手として右肩上がりの実績を残すも自分のやりたいこととのギャップと勝ち続けないといけないというプレッシャーから競技を引退。その後結婚し家族や子どもができた時にスポーツをしている時間が自分の人生にとって大切なものと改めて気づく。スポーツメンタルコーチングには息子がサッカーでトップを目指し始めたことをきっかけに興味を持ち、本資格講座に出会うも家庭の事情や様々な要因がクリアになった7年後に受講。卒業後の現在は選手たちが大好きで始めたスポーツに対してずっと好きな気持ちを持ち続けてもらいながら競技を続けられるようにメンタル面でサポートしている。
Interview and Edit by 畠山 大樹
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