”世界最高のピッチャー”が未来像!佐々木朗希選手のメンタル面の強さの理由とは?
目次
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大切に育てられた”令和の怪物”
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父や兄から受け継いだ”強靭なメンタル”
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佐々木朗希選手が描く”未来へのマインドマップ”
大切に育てられた”令和の怪物”
「平成最後の怪物」となった佐々木朗希選手が、野球を始めたのは小学校3年生の時でした。岩手県の陸前高田市出身ですが、東日本大震災で起きた津波で父と祖父母の命を失った辛い経験をしています。実家も流されたため大船渡市に移住することを余儀なくされました。
県立大船渡高校に進学すると1年の夏にレギュラーとして出場し、2年生の時には非公式ながら中日ドラゴンズのスカウトのスピードガンで163キロを計測。大谷翔平選手が保持していた高校生最速記録160キロを3キロも上回り「令和の怪物」と称されました。50mを5秒9で走る俊足の持ち主でありながら、中学生で186センチにまで伸びた長身はアスリートとして恵まれたもの。
3年生の夏にはエース兼4番を務めました。甲子園出場まであと一歩のところで迎えた花巻東戦との決勝戦「故障予防のため」という監督の判断で佐々木朗希選手が出場することなく、大船渡高校は敗れました。
甲子園に出場できなかったものの圧倒的なその能力から星稜の奥川恭伸選手、創志学園の西純矢選手、横浜の及川雅貴選手と共に「高校BIG4」と名づけられ大注目となった佐々木朗希選手。高校卒業後は「12球団どこでも頑張りたい」とプロ志望し、最多4球団が競合したドラフト会議でしたが、縁があったのは千葉ロッテマリーンズでした。
プロ1年目は、春キャンプから一軍に帯同しYouTubeにアップされたブルペンでの投球動画は、100万回再生されるなど注目を集めましたが、2軍戦でさえ1試合も登板しませんでした。肉体強化と一軍コーチのそばにいて指導を受けるという将来を見据えた過ごし方を1年目は徹底的にしたのです。
2年目は、11試合に登板するものの通常6日という登板間隔が、中10日という長いものでした。そして満を持して迎えた今シーズンは、開幕ローテーション入り。勝敗はつかなかったものの初登板で自己最速の164キロを計測し、1試合目、2試合目と奪三振の山を築きあげていきました。
3試合目でプロ野球新記録となる13者連続奪三振、史上16人目となる完全試合を達成します。そして、4試合目でもあわや二試合連続の完全試合になるかと思われるほどのピッチングを見せた佐々木朗希選手でした。
父や兄から受け継いだ”強靭なメンタル”
37歳という若さで亡くなった父の功太さんはジェットスキーやスノーボードが好きでアクティブな方だったそうです。功太さんは「誰にでも分け隔てなく接する人で、明るく面白く自分のことより他人のことを考えて動く人だった」と人格者だったそうで、佐々木朗希望選手にもこの素晴らしい人格が引き継がれているのでしょう。
そんな佐々木朗希選手は、兄、弟がいる3人兄弟の真ん中。2つ年上である兄の琉希さんも高校生まで野球を続けていたのが、弟の朗希選手が野球を始めたきっかけだったそうです。琉希さんも大船渡高校で4番を任されるほどの選手でした。父の功太さんは、兄の琉希選手をとても厳しく育てましたが、朗希選手には優しかったそうです。
そして兄の琉希さんが弟である朗希選手にとても厳しく野球の指導をしたていました。「小さな頃から兄に負けないように野球を頑張ってきた」と話す佐々木朗希選手は、小さな頃からとても負けず嫌いだったそうです。「お前レベルの選手はたくさんいる」と兄から言われたこともあるそうで、一度も褒められたことがなかったと言います。
父を亡くした後、その負けず嫌いさから得た”強靭なメンタル”は、父から兄、そして兄から朗希選手へと受け継がれていったのです。
佐々木朗希選手が描く”未来へのマインドマップ”
東日本大震災で被災し家族を失い自身も被災した少年時代、中学校3年生で腰を疲労骨折し半年近くをリハビリに費やした日々があります。そして大船渡高校時代には、甲子園出場をかけた大一番の試合で投げることがありませんでした。どの経験も佐々木朗希選手の人生を変えた大きな出来事だったと言っても過言ではありません。このように、様々な経験がその後の佐々木選手のメンタル面の成長に大きな影響を与えています。
賛否両論飛び交った監督の英断には「高校時代よりその後の人生の方が長い」という将来を見据えたものがありました。野球をする高校生にとって”甲子園”という舞台は何物にも変え難いものです。”甲子園出場”そして”甲子園で優勝”できるなら燃え尽きても本望と思う人がいるのも事実です。
しかし佐々木朗希選手本人も「こうなりたいという自分がある。自分の将来、未来に懸けたということ」と話し、高校時代に得られたかもしれない栄光より未来の自分を選んだことを後悔していないようです。
野球を始めた当初は、憧れや目標にした選手がいたそうですが、自分は他の選手より有利であることに気がついたそうです。家族から受け継いだ強靭なメンタルと186センチの体から伸びる長い四肢が、最強の武器だと気付いたのです。
「自分だけのものを作り上げていこうと考えるようになって、誰かを目標にすることはなくなりました」と話す佐々木朗希選手。現在描く自らの未来像は「ストレートの平均が160キロであらゆる球種を制御できる」まさに世界最高のピッチャーです。
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