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まるで少年のように野球を楽しむこと、柳田悠岐選手

アスリートの望む結果にメンタル面でサポートするスポーツメンタルコーチの鈴木颯人です。2015年、2020年にパ・リーグのMVPに輝いた福岡ソフトバンクホークス柳田悠岐選手。日本野球界史上初となる「打率3割」「30本塁打」「30盗塁」以上の成績を残したことで”トリプルスリー”を達成し、セ・リーグ東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手と共にその名は、多くの人に知れ渡りました。2015年のユーキャン新語、流行語大賞の年間大賞にも選ばれたのが「トリプルスリー」というこの言葉。また、日本野球界で連続試合四球の記録を保持するのも柳田悠岐選手です。

ボール球には手を出さない「選球眼の良さ」も兼ね揃えていて、まさに3拍子どころか4拍子以上のものが揃っている超一流選手である柳田悠岐選手。今回は、そんな福岡ソフトバンクホークスのキャプテンである柳田悠岐選手についてスポーツメンタルコーチとしての視点でお話し出来ればと思います。

スポーツメンタルコーチ

目次

  • ”向上欲”が作り出した柳田悠岐という選手

  • ”反骨心と負けん気”がメンタルの強さ

  • ”フォーティーフォーティー”にかかる期待

”向上欲”が作り出した柳田悠岐という選手

広島県出身の柳田悠岐選手が野球を始めたのは、小学校3年生の頃。広島商業高校で迎えた高校最後の夏は、予選の広島大会ベスト4で敗退し惜しくも甲子園出場を逃しています。高校通算11本塁打という成績を残した柳田悠岐選手。

 

その後、広島経済大学に進学しました。在学中に獲得したタイトルは、広島六大学野球リーグの最優秀選手賞、4度の首位打者、5度のベストナイン。大学通算82試合で打率4割2分8厘、打率は大体3割ですごいと言われるなかこの記録は、驚異的なものであることがわかります。

 

8本の本塁打、60打点の記録を残した柳田悠岐選手は、もちろんその年のプロ野球ドラフト会議の目玉選手でした。2位で指名された縁あるチームは、福岡ソフトバンクホークス。「88世代」や「ハンカチ世代」と呼ばれたこの年は、高校生、大学社会人と別々にドラフトが行われ、95人がプロ入りした異例の年でした。

 

柳田悠岐選手の同級生には、斎藤佑樹投手、田中将大投手、前田健太投手、坂本勇人選手、秋山翔吾選手、澤村拓一投手と増田達至投手、石川歩投手とたくさんの選手がいる豪華な年代です。柳田悠岐選手も日本球界になくてはならない素晴らしい選手に成長しました。

 

2015年にトリプルスリーという偉業を達成し首位打者となった柳田悠岐選手ですが、30は達成したから「40本塁打」「40盗塁」を目標にすると話しました。お茶目なのは言ったすぐ後に「正直それは無理。」とも話したこと。もちろん嘘というわけではなく「トリプルスリーで満足すれば向上心がなくなるため、それくらいの高みを目指して成長したい」とさらに上を目指すことを目標にしたのです。

 

一流の選手であっても、もちろん才能や努力は必要不可欠です。しかし「もっと上手くなりたい」「もっとホームランを打ちたい」というこの向上欲ハングリー精神、そして何より楽しむということが、重要になってきます。スポーツメンタルコーチとして悩みを抱える様々なアスリートに接する際に、特に競技の楽しみ方を忘れてしまっているケースが多く見受けます。結果がなかなか出ないからこそ楽しめない理由もわかるのですが、柳田選手のように自分自身の気持ちを盛り上げていくような言葉がけを無意識にできているところは是非とも真似ていただきたいと思っています。この自分自身を盛り上げる言葉がけを心理学ではセルフコンパッションと言います。

”反骨心と負けん気”がメンタルの強さ

ハードルの高い目標を掲げた柳田悠岐選手は、さぞかし「メンタルが強いだろう」と思いきや「メンタルめちゃ弱い」でも「反骨心や負けん気は強い」と話し笑いを誘いました。

 

豪快なスイングで多くのファンを魅了し続けている柳田選手。特徴的な打ち方ゆえなのかデッドボールが多い柳田悠岐選手は「避け方のうまさも超一流」と称されます。

 

2021年に巨人の中川投手からデッドボールを受け、球場は心配したファンの姿に騒然とします。しかし、帽子を取って謝る中川投手に「大丈夫大丈夫」と軽く手を挙げて歩く姿には、拍手まで起こり注目された神対応でした。

 

「ギータ」のあだ名で親しまれ、心までイケメンと言われる人間性までも素晴らしい柳田悠岐選手は、ファンからの人気が高いことも納得できます。

 

そんな柳田悠岐選手は、打てなかった日は、試合が終わって家に帰っても眠りにつくまでその悔しさが頭から離れないそうです。そんな時は、大学時代の野球仲間に話を聞いてもらったり、家族に「あーダメ。打てん」と愚痴を聞いてもらうのです。「結構引きずる。でも話を聞いてもらい発散する。寝て起きたら朝には忘れてる」とのことです。

 

もちろん、次の日は違う投手との対戦になるので前向きになれる、その切り替えが早いそうです。悩みを抱え込むとストレスになってしまいます。しかし、愚痴などを聞いてもらえる人がいることで発散できる。そして切り替えの早さもメンタルを保つ上で非常に大切なことです。

 

切り替えが早い人ほど発散上手であることがわかると思います。自分の中にため込まずに吐き出す環境があるのが柳田選手ならでは人間的魅力でもあると思います。

 

それを理解し、実践できる柳田悠岐選手は、メンタルの保ち方さえも超一流なのです。もちろん話を聞いてくれる仲間がいること、チームメイトからも信頼され特に後輩を可愛がり励ます優しさ溢れる柳田悠岐選手の人望が、厚いことも選手をして大切な武器なるのです。

 

超一流になる選手ほど、自分自身にかかるストレスを上手く解消することに長けています。それは柳田選手のように話すことで発散するタイプもいれば、練習をすることで発散する人もいます。特に話すことにおいては非常に有効で、私たちの脳は常にエラーが起きていると言われています。このエラーが私たちの混乱や迷いを生み出す源泉になるのです。しかし、同時にこのエラーを解消する際に効果的になるのが自分の頭の中で抱え込まない方法になります。それが話すことであったり、紙に書き出すことであったりします。なので、昔から日誌を書いている選手は成長スピードが速いのですが、それと同じように頭の中で散らかった考えをまとめることが長けていると言えます。近年では書くことが苦手な選手も多く、柳田選手のように話す場を求めてスポーツメンタルコーチを求めるケースが増えているのだと思います。

 

”フォーティーフォーティー”にかかる期待

「泳いで詰まった球」までもスタンドに運んでホームランにしてしまう柳田悠岐選手のバッティングは、「変態弾」というユニークな呼び方をされています。

 

この”変態弾”ホームランを撃たれたのは、苦笑いしながら呆然としてしまったヤクルトスワローズの原樹理投手、ポーカーフェイスながらも直後のTwitterで”嘘であってくれ”と綴っていた楽天イーグルスの涌井秀章投手。「あー振っちゃった」と誰もが思うような打球が、まさかスタンドに入ってしまうという”ありえない一撃”です。

 

柳田悠岐選手の武器の一つでもあるそのパワーが、体勢を崩されながらもホームランにしてしまうのでしょう。変態弾ホームランやトリプルスリーを取るなど打席ばかり目立ってしまう柳田悠岐選手ですが、その守備も超一流です。

 

これも「ロケット返球」と呼び名がついています。その筋肉がかっこいいとファンから言われる強肩のバックホーム返球は、3塁走者が帰って来れず敵チームのファンが思わず「怖い」と思うほどの迫力があるものです。柳田悠岐選手の肩の良さも武器の一つなのです。

 

才能だけでなく、たくさんの武器を持つ柳田悠岐選手。2020年に、通算1000本安打、日本野球界タイの月間32得点など数々の記録を達成しました。獲得したタイトルも最多安打、ベストナイン賞、ゴールデングラブ賞などの素晴らしい記録。どうしても期待してしまうのは、本人は「正直無理」と話していた「40本塁打」「40盗塁」のフォーティーフォーティーです。

 

もちろんこれだけの選手となれば相手チームの警戒も強く、達成することは非常に困難なことでしょう。しかし「もっと」と常に上を目指してきた飽くなき向上心を持つ柳田悠岐選手なら達成できるかもしれません。

 

スポーツメンタルコーチ目線で柳田選手を見る時に、「冗談でも高い目標を据える姿勢」を強く感じます。ご本人がどれだけ強い気持ちを持ってこの目標を本気にしているかは謎ですが、高い目標を掲げるのはとても大事なことです。しかし、多くの人は無理だと思われる目標を周りに公言し、逆にプレッシャーとなってしまい苦しんでしまうケースも見受けられます。

そう言った方は無理して目標を公言する必要はありません。世間的には公言した方がいいと言われますが、それは目標を達成してきた人だけです。むしろ、目を向けるべきことは同じように公言してどれだけの人が潰れてきたのでしょうか?スポーツメンタルコーチとしては冷静にこの「高い目標を周りに公言する弊害」についてちゃんと皆さんに知っておいて欲しいなと思います。

ただ、柳田選手のように普段から気持ちを発散できる場所や目標に見合う努力や立ち位置の選手であれば、冗談でも大きな目標を立てることは参考になるのかなと思います。
今回は、柳田悠岐選手についてお話ししました。明るく前向きでありながら向上心を持ち常に高みを目指すその姿勢は、チームの後輩のみならず多くの選手から信頼、尊敬され良い影響を与えています。綺麗なホームランはもちろん、”変態弾”や”ロケット返球”などの素晴らしいプレーを多くのファンの前で披露してくれることを願います。

【このコラムの著者】

プロスポーツメンタルコーチ/一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。

【プロフィール】フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれました。生まれた国はイギリス。当時から国際色豊かな環境で育って来ました。1歳になる頃には、日本に移住しました・・・。>>続きはこちらから

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