アスリートの望む結果にメンタル面からサポートするスポーツメンタルコーチの鈴木颯人です。
年末になり、どの競技も佳境に迫ってきました。
日本シリーズ、Jリーグ天皇杯、さらには来年のパリ五輪に向けたオリンピックレースもあります。
先日、私の体験コーチングを受けに来てくれたオリンピックを目指すアスリートがこんな話をしてくれました。
「気持ちが保てない」
望んでいる結果から、今の自分の結果が遥かに遠ざかっていってしまう現状に気持ちが保てないでいたのです。
彼に限らず、今年立てた望んだ目標に近づいていない現実にどう向き合っていいか悩んでいるかと思います。
そんなアスリートとのコーチングで大事にしている事が目標設定になります。
大事なのは目標の再設定です。
目標が叶わないと思ってしまった瞬間に、すぐに新たな目標を立てていきたいのです。
目標の再設定をしないとズルズルと気持ちを引きずってしまいがちです。
さらには、それに引きづられるようにモチベーションも上がりにくい状況を自ら作り出すことになります。
そうならない為にも、早い段階で達成できないと思った目標から新たな気持ちがワクワクする目標に切り替えたいのです。
そして、来年に向けていち早くスタートを切ってしまいたいのです。
どんなに苦しくても、どんなに辛くても、目標を見失わなければ自分を奮い立たせる事が出来ます。
しかし、この目標を見失ったり、目標を達成できるか疑い始める事でモチベーションややる気が上がらないのです。
奮い立たない気持ちに冷めてしまう事があり、燃え尽き症候群なのか?と思える状態になりかねません。
だからこそ、それくらい目標設定が大事になるのです。
でも、その目標や目的すら見つからない場合、どうしたら良いのでしょうか?
そこで私がコーチング時に伝えているのが理想の人を演じるになります。これを心理学ではモデリングと言います。
私はこのモデリングをより進化させて「結果に相応しい人になる」ことが大事だと伝えています。
結果に相応しい人は、結果に相応しい言動、行動、そして、メンタルを兼ね備えた人です。(ここでは個人差がある技術や能力は置いておきます)
常日頃から自分に問い掛けたいのです。「私は結果に相応しい自分なのか?」このように自分を疑う事で見えてくるものがあるわけです。
モデルとなる人がいれば簡単に結果に相応しい人の行動や言動、振る舞いがわかります。そう簡単にわからないこともあると思うので理想を自分で考えておきたいのです。
この問いかけが出来れば、こんな気持ちなりやすいと思います。それが「自分を奮い立たせる気持ち」です。
「そんな行動するから結果が出ないんだよ。」
と言われるよりも、
「その行動は結果に相応しい人がするのかな??」
とやんわりと説いてます。
他者から自分を律してもらうよりも、自分の心に聞いてみるほうが遥かに効果があります。
同じ意味合いであっても、使う言葉でまったく自分の感じ方、受け取り方、そして、印象が変わります。
とくに問いかける事で、最終的な判断を自分自身に委ねる事ができます。
だからこそ、自分を奮い立たせたいときにこそ無理なポジティブシンキングよりも、ポジティブな問いかけを大事にしたいのです。
以前、私がサポートした大学野球を頑張るアスリートがいました。彼はプロ野球を目指していました。
そんな彼に提案したのが「結果に相応しい人になる」でした。そこで、どんな人がプロ野球選手に相応しい人なのか?一緒に考えました。
そこで出た答えが、「プロ意識」でした。そこから、メンタル面で悩んだり、落ち込んだり、結果が出ない時に「今の振る舞いはプロに相応しいかな?」と常に問いかけました。
見方によっては少々くどいですが、それくらい徹底的に「プロ意識」を問いました。
中でもドラフト会議4ヶ月前に指を折った時にも「プロ意識」を常に考えてもらいました。
それくらいどんな時であれ「結果に相応しい人」を意識し続けてもらったのです。そして、ドラフト会議では目標であったプロ野球選手になることができました。
超重要な要素なのですが、多くの人は目の前の緊張や不安、モチベーションに囚われすぎです。
そうならないためにも、「私は結果に相応しい行動を取れているのか?」を是非とも意識し続けてみてください!かなり効果的なので是非ともトライしてみてください!