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「選手たちの人生にも生かされる真のサポートを」川渕譲さんのスポーツメンタルコーチングへの想い

スポーツメンタルコーチ資格講座卒業生インタビュー第45弾

 

今回の主役は当資格講座第10期の卒業生で女子サッカーチームのコーチとして活動している川渕譲さんです。川渕さんは自身の持つ脳性麻痺障害の影響からサッカーをはじめとしたスポーツが思うようにできない学生時代を過ごしました。様々なハンデを背負いながらも一般の学校に通って普通の生活を送る中で、大学卒業前に障害者手帳を取得しに大型病院を訪れた際に初めて障害者の世界を知り、障害者スポーツであるCPサッカーに出会い競技者としてリスタートしました。その後は世界選手権やパラリンピック予選大会へ日本代表として出場しますが、2006年北京パラリンピック世界最終予選の際に自分の限界を感じたため引退されました。そして今はまたサッカー界に戻りコーチとして競技に携わっています。
そしてコーチとして活動していく中で、どんなレベルでも自分たちの環境で頑張っている子どもたちをメンタル面から支えたいという思いからスポーツメンタルコーチングについて興味を持ち当資格講座に出会い受講されました。講座卒業後の現在は、中学生の女子クラブチームや中学校のサッカー部のゴールキーパーコーチとしてスポーツメンタルコーチングを活用しながら選手たちをサポートしている川渕さんにスポーツメンタルコーチングへの想いと資格講座の経験談を尋ねました。

一生懸命頑張っている子供たちをサポートしたい。スポーツメンタルコーチになったきっかけとは

 

-川渕さんがスポーツメンタルコーチングに興味を持ったきっかけを聞かせてください。

 

まず私が選手を引退するきっかけとなった2006年のブラジルの地で感じたことは、競技に対する気持ちがあっても障害の程度によって取捨選択されて試合の土俵にも上がれないことがあるということでした。その経験から私は技術面ではなくメンタルの面でこれからの選手たちに何かを伝えられないかと思うようになりました。

 

それから十数年間、そんな思いを持ちながら日々を生活していく中で娘がサッカーを始めました。私自身もサッカーからたくさんのことを学んで経験させてもらったので、娘が中学校に上がるタイミングで町クラブではあるのですがサッカーのチームに関わることになりました。ただ私は障害者である以上技術を見せることはできないので、メンタル面で支えられる仕事はないかと思い、探して見つけたのがスポーツメンタルコーチでした。

 

-川渕さん自身で経験されたことから伝えたい思いがあったんですね。

 

スポーツの世界では、どんなレベルの選手であっても自分たちの夢に向かってみんな頑張っていると思うんです。例えば女子サッカーで言えば、Jリーグの下部組織で頑張っている子もいれば、娘みたいに町クラブで頑張るような子もいますよね。

 

私も娘が中学校1年生になる前はコーチではなく、いち子どもの親として試合や娘のことを見ていました。当時はなでしこリーグの下部組織のチームとプレーすることも何度かありましたが、勝つことはできなくても一生懸命頑張っている姿を見た時にどうにか手助けしたいと思ったんです。

 

なぜなら今はまだ格下で勝てない彼女たちであっても、接し方や考え方を変えてあげたら結果が出るんじゃないかと思うからです。指導者側が学んでなんとか選手たちに伝えてあげることができたらその頑張りに見合った結果が出るんじゃないかと感じたことが大きなきっかけです。

 

-そこで当資格講座を選ばれたのは何が決め手でしたか?

 

私はメンタル面で彼らをサポートしたいと思い行動し始めた中で、最初はスポーツメンタルトレーナーの方に会う機会がありました。そのためスポーツメンタルトレーナーという道も検討したのですが、トレーナーの方は全体的に選手たちを管理することが多いんです。私は本業の生活スタイルからも常日頃から彼らと対峙し続けることが難しかったので管理はできないなと思いました。

 

そう感じてからは管理してトレーニングするわけではなく、彼らへの声かけや接し方を通じて行動や考え方に良い影響を与えてサポートできたら最高だなと思うようになりました。それから色々検討した結果、颯人さんの資格講座への受講を決めました。


 

実際に資格講座を受けてみて感じたこと

-実際に資格講座を受けてみてどうでしたか?

 

やっぱり自分から主体的に受講していることもあり、参加した最初の頃はどうなりたいかを言葉にしたり、意見を出したりと自己主張することを求められる機会もありました。でも最初は緊張していたこともあって受動的になりがちでした。でも資格講座の中では毎回気づきがあって、自分でも気づいていない思い込みがあって考え方が凝り固まっていたことに気づくことができました。

 

また受講してみて一番感じたことは、人それぞれ色んな見方があるということ、そして自分の考えや発言したことに対して周りの仲間が許容してくれて、その上で意見をくれる環境だったので心理的安全性が広がっていくのを感じました。本当に皆さん真剣で受講されていたのでとても刺激になりましたし「絶対みんなについて行こう」と思える有意義な時間でした。

 

-資格講座の中で印象に残っているワークやお話はありましたか?

 

大きく2つ印象に残っているワークがあり、今でも子どもたちと取り組む中で一番やりやすいものなんですが、1つ目が「金メダルノート」というワークです。「小さな感謝、小さな幸せ、小さな成功」の3つを毎日書き出すのですが、それらを日々探すようになった中で自分の物事への捉え方や考え方が変わって視野が広がりました。今ではスポーツメンタルコーチとして子どもたちや周りの方へこのワークを行っていますが「自分で自分を探すということ」を知ってもらう良い機会になっています。
 

2つ目は、腕を上げたまま時計回りに指を回すんですけど、そのまま腕を下げていくと実は時計回りではなくなっているというワークです。確か講座初日にやった内容なのですが、どうしてこんな現象が起こったのかとびっくりしましたね。これは特に子どもたちにすごい効果のあったワークで「見方が変われば見え方が変わる」ということを伝えられる内容でした。

 

この2つのワークが特に「スポーツメンタルコーチって何なの?」っていう人たちに対して一番伝えやすいものとしてすごく印象に残っています。

 

-そんな資格講座の中で自分の成長に繋がったきっかけはありますか?

 

今は指導者としてチームに携わっているので、すぐに結果に結びつかせたいという思いが強く自分自身すごい悩みました。でも資格講座を学んだことから順風満帆で楽な道に成功はないということを学びました。思い描いた目標に対して失敗や挫折を経験することが成長なんだと分かったのは自分を大きく変えるきっかけになりました。
 

例えば普段の生活で自分にとって辛い仕事があるのと一緒で、子どもたちも辛いトレーニングがあります。でも辛いからじゃあやりませんということだと成長には繋がらないんですよね。だから私は「辛い時は成長してる時なんだよ」と常に子どもたちへ伝えていますし、同時に自分にも言い聞かせるようにしています。そのような形で辛いことでも挑戦する彼らの姿を応援するような声掛けを意識しています。
 

あとは感謝の気持ちを持つことを子どもたちに伝えています。今の環境で色々な経験をできていることのありがたさをよく考えてもらうようにしていて、その上で自分はどうするべきかを娘や中学校のクラブチームの子どもたちに問いかけるようにしています。特に娘は親元を離れて寮に入ってサッカーに打ち込んでいるので、度々LINEで自分がやりたいことに「覚悟は持っているのか?」「感謝の気持ちはあるか?」と聞くようにしています。

 

-辛いことにはしっかり向き合ってもらうことも意識されているんですね。


はい。スポーツメンタルコーチ業をする中で行き着いたところは「自分のやっていることに覚悟を持っているか」ということでした。もちろん中学生の子どもたちにはまだ早いことですが、娘に関しては世界を目指して頑張りたいということなので、覚悟という思いを努力という行動に変えて結果に繋げられるのかを重視しています。とはいえ私自身もできているかというとまだまだですが、子どもたちにとっても大事なことだと思いますのでしっかり伝えていければと思っています。

 

-この講座で出会った同期の方は川渕さんにとってどのような存在ですか?

 

同期の10期生の皆さんはスポーツメンタルコーチングに対してすごい真剣でお互いに絆が生まれたくらい素敵な仲間です。毎回講座に行くのがとても楽しみでしたし、その都度刺激し合いながらお互いを認め合って共に成長することができたと思います。

 

その仲間の中にはその後プロ講座に進んで、今ではプロスポーツメンタルコーチとして活動している方もいるので、そういった方々とはSNSで繋がっていて私は進捗を伺いながら応援させていただいています。

 

講座の時にサポートメンバーとして入っていただいたプロスポーツメンタルコーチの久保田さんに長女のコーチングをお願いして今の彼女の礎を作っていただきました。一方で私自身もメンタルが揺らいだり、活動に対して気持ちが遠のいてしまった時には同期に個別にZoomでお話しさせていただいてサポートしてもらったりと助けていただいています。

意識しているのは子どもたちが笑顔でスポーツに取り組めるようなスポーツメンタルコーチング。

 

-スポーツメンタルコーチの資格取得後の現在の活動状況についても聞かせてもらえますか?

 

現在は中学校の女子のクラブチームのゴールキーパーコーチと、中学校のサッカー部の外部コーチとして同じくゴールキーパーコーチをさせていただいております。今後はこの2つをメインの仕事としながら、同時にU12世代の女子サッカーチームのサポートを大会帯同で行うことができるか検討しているところです。

 

-改めて選手たちと普段意識していることはありますか?

 

選手たちへの日々の接し方としては、どうしたら彼女たちの笑顔を引き出せるかをとても意識していますね。なぜならベンチから監督の怒号が飛んでくることもあったり、選手たちが監督とコーチの顔色をうかがってしまうことが多くなってしまうからです。そうなるとのびのびとプレーができずパフォーマンスを十分発揮するのは難しくなってしまいます。そこで私は彼女たちを陰からサポートして良い雰囲気の中でプレーしてもらえるように心がけています。

 

まだまだチーム内でもスポーツメンタルコーチングへの知識がなかったりと理解の部分にも乖離があるのでそのギャップを埋めていけるように今後も活動したいと思っています。

 

-その中でも娘さんに活かされている部分はございますか?

 

大いにあります。ある日、一緒に娘をコーチング勉強会に連れて行ったことがあるのですが、それから彼女の考え方や物事の捉え方が変わり始めました。その後コロナ禍で一緒に時間を過ごすことが多くなったのですが、私が自分の成長に繋がると思って取り組んでいることを娘も一緒にしてくれるようになりました。

 

それだけではなく、彼女自身が自分の取り組むことに覚悟をもってさらに高いレベルに挑戦できるようになっているのを横で垣間見ることができたので、スポーツメンタルコーチングを通して一番変わった姿を見せてくれたのは娘かもしれないなと感じています。

 

-スポーツメンタルコーチングを学んだことで起きた自分の変化はありますか?

 

一番は物事に対して準備の部分が大きいと思います。何かに取り組む時も色々な人たちの支えや刺激があってことでしっかり準備をした上で挑戦できるようになりました。

 

また資格講座の最後で目標として話させていただいた職場で昇進するという目標を4年越しに達成することが最近できました。でも昇進したときに責任感が増えたことで「自分はこれから大丈夫なのだろうか?」と不安になってメンタル的に落ちてしまったんです。

 

でも私が資格講座で学んだ「今辛い思いをしていることは成長している証」ということを思い出し、未来の自分から今の自分を見たときにまだ中間地点にしか来ていないと思えてたことでその不安がスッと消えていきました。このようなメンタリティを自分に授けてくれたのはこの資格講座で学んだおかげなのでとても感謝しております。

今後の目標と資格講座を検討している方へ一言

-スポーツメンタルコーチとして今後の目標を聞かせてください。

 

色々なチームや子どもたちと触れ合っていって、彼らが今ある自分ではなく将来の自分に目を向けられるようにサポートしていくことが最終目標です。なぜなら今スポーツで感じている辛い状況や困難って、将来別の形でまた目の前に現れると思うのでそんな時にスポーツを通して培ったメンタリティを活かしてもらいたいからです。

 

子どもたちを指導するという立場としてはスポーツで結果を残せるようにサポートすることはもちろんですが、私が今まで経験してきたことや感じた成功体験から、今でも「夢は叶う!」ということを自信をもって言えるので子どもたちの今後の将来のためにも彼らには成功体験を実感する場を提供してあげたいと思っています。

 

-最後に資格講座を検討している方へ一言お願いいたします。

 

この資格講座に興味を持った時の自分と受講後の自分を比べたときに予想していた以上のものを得ることができた講座でした。本当にこの資格講座を受講したことで自分の人生の中で、心の安定を常に保ってくれる考え方や価値観を得ることができました。

 

また指導者としてスポーツ選手をサポートする立場である私は、改めてスポーツに関わることをメンタル面から学ぶことで本当の意味で選手たちをサポートするということを再認識させられました。そして自分自身が内面から変わることで周りへ接し方も変わって良い影響を与えていきますし、さらにそれによって周りの人たちも良い方向へ変わっていくことを実現してくれます。

 

そういった内容を何でも話し合えて信頼できる本気の仲間たちと一緒に学べる講座なので、是非興味があるなら一歩踏み出して受講してほしいと思っています。

川渕譲プロフィール

 

埼玉県在住のスポーツメンタルコーチ。自身の持つ脳性麻痺障害の影響から思うようにサッカーをはじめ、スポーツができない学生時代を過ごす。色々なハンデを背負いながらも一般の学校に通って普通の生活を送る中、大学卒業前に障害者手帳を取得しに大型病院を訪れた際に初めて障害者の世界を知る。その後障害者スポーツであるCPサッカーに出会い競技者としてリスタート。その後は韓国への遠征やパラリンピック予選大会へ日本代表として出場するが、2006年北京パラリンピック世界最終予選でブラジルに行った際に自分の限界を感じ選手を辞めることを決意。ただサッカーへの熱い思いがあったためコーチとして競技に携わっている。その中で頑張っている子どもたちを気持ちの面から支えたいという思いからメンタルについて興味を持ちスポーツメンタルコーチングの当資格講座に出会って受講。講座卒業後の現在は中学生の女子クラブチームや中学校のサッカー部のゴールキーパーコーチとしてスポーツメンタルコーチングを活用しながら選手たちをサポートしている。

 

Interview and Edit by 畠山 大樹

次回のスポーツメンタルコーチ資格講座のご紹介

 

スポーツメンタルコーチ

 

スポーツメンタルコーチ資格講座は「日本スポーツメンタルコーチ協会(R)」にて発行されている資格です。One Athlete,One Mentale coachの理念を掲げスポーツメンタルコーチの普及に力を入れております。
 

 

 

 

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