才能とハングリーさを併せ持つ侍!久保建英選手
目次
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MVPを獲得した”少年時代からの才能”
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久保建英選手を作り上げた”独自の教育方針”
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実践にこだわる”ハングリーさ”
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MVPを獲得した”少年時代からの才能”
神奈川県出身で、3歳の時にサッカーを始めた久保建英選手。学生時代にサッカーの経験がある父の健史さんは「将来子供とサッカーを楽しみたい」とサッカークラブのコーチを始めました。そんな夢もあり2歳の頃から息子にボールに触れさせていたそうです。のちに「おれ、バルサに入る!」という本で息子の教育方針を執筆しました。
父がコーチをする少年サッカーチームでプレーしていた久保建英選手でしたが、川崎フロンターレジュニアセレクションのテストを受けると見事に合格。約600人が参加し選ばれたのは、たった3人という倍率でした。小学校3年生以上対象だったのに、当時2年生の久保建英選手がこの3人の中に入ったのです。さらに横浜で開催された”FCバルセロナキャンプでMVPに選ばれるとそのMVP選出の特典でFCバルセロナのスクール選抜チームに入ることになりました。
ベルギーで行われた”ソデクソ・ヨーロピアンカップ”に参加し、チーム3位ながらもMVPに選ばれたのは、何と久保建英選手。通常は優勝チームから選ばれることが多いなか、異例のものだったと言います。それほど久保建英選手の才能は、この大会でも光り輝いていたのでしょう。
その後、コーチの推薦でバルセロナの入団テストに参加し合格。幼い頃からの夢だった「バルセロナに入る」という夢が叶ったのは、小学校4年生の時でした。まだユースではありますが、憧れのバルセロナに所属することになった久保建英選手。しかし仕事があるため、日本に残ることになった父の健史さん。息子に外国でサッカーをさせるには、お金も必要なため仕方がありませんでした。
そのため専業主婦だった母が、弟の瑛史さんを連れバルセロナに3人で移住。約3年ほどのバルセロナ生活で久保建英選手のサッカー生活をサポートし支え続けたのでした。初めて暮らす異国の地、女手一つで二人の息子を育てた母もまた強いメンタルを持つ女性なのでしょう。
家族の惜しみないサポートを受けた久保建英選手は、チーム得点王やトーナメント優勝にも貢献する選手として成長。しかし外国人補強問題でFIFAから罰則を受け公式戦に出場できなくなったため、退団し帰国することを余儀なくされたのでした。
しかし、バルセロナユース時代に得たサッカーの経験や技術は今日にも活かされています。そして9歳の頃にバルセロナにいた経験からスペイン語の上達が早く、流暢に話すことができます。
久保建英選手を作り上げた”独自の教育方針”
毎日外で遊ばせるために工夫したのは、”家での居心地をあまり良いものにさせない”というものでした。そのためリビングにはTVやソファーを置かず、おもちゃも必要最低限のものしか用意しなかったという久保家。
TVも最低限しか見ないようにゲームも家に置かず、月20冊の絵本の読み聞かせを母が行っていたそうです。絵本は、子供の頃に読み聞かせをすると想像力豊かな子に成長すると言われていて成長期には特にとても良いです。しかし毎日読み聞かせをする母は、きっと大変だったと思います。
さらに父の健史さんが徹底したのは、外では”裸足で遊ばせること”でした。これには「足の感覚を研ぎ澄ませるため」という理由があったそうです。仕事が休みの時に子供と一緒に遊ぶというのは、一般家庭では良く見かける光景です。しかし、休みの日だけではなく毎日息子たちと遊ぶ時間を作っていた健史さんでした。
実践にこだわる”ハングリーさ”
「ただサッカーがしたい13歳の少年が、理由もわからず母国に返されたのはとても辛かった」と話す久保建英選手。世界屈指のバルセロナの下部組織で活躍していた矢先のことだけに、納得できないのも無理はありません。
しかしこれで挫折することのない意志の強さが、彼のハングリーなところです。”FC東京U15むさし”に入った久保建英選手。練習に気が乗らなかった時期を乗り越え、飛び級でユースに上がりました。誰とでも気兼ねなく話せるその飾らない性格で、日本に戻ってからチームメイトとの関係は良好でした。
入団した当初から1学年上の子たちと練習をすることが多いながらも物応じせずプレーしていたそうです。当時コーチだった京増雅仁さんも「建英はチームメイトに恵まれていた」と話します。年上の中に混じるとフィジカル面では、まだ課題があったもののバルセロナ時代に培ったテクニックはトップレベルでした。
とても負けず嫌いだったという久保建英選手。一度だけレギュラーから外した時には「なぜ自分が外されたのか」と納得行くまで説明を求めてきたと言います。それほど”実践”というものにこだわっていたのでしょう。当時まだ中学2年生ながらにして「誰にも負けたくない。絶対プロになる」という意志の強さは凄まじいもので「サッカーに懸ける思いの強さ」が誰よりも強かったという久保建英選手。
一般論で言えばジュニアユースに入るような子供たちは、みんな”サッカー選手になりたい”という夢を持っているものですが、この段階ではあくまで夢。そこにたどり着くまでどんなプロセスで行くのかなど具体的なものまでないのが普通です。しかし久保建英選手の場合は、当時からそれが”段階的な目標として定められ形になっていた”という印象があったと言います。
16歳でのJ1リーグデビューは、スペインにいたら実現は難しかったでしょう。途中で横浜マリノスにレンタル移籍することにも抵抗がないようです。現にマリノスで初ゴールをあげ、優勝争いも経験。何でも吸収できるこの時期だからこそ、何よりも”実践”に強いこだわりを持っていたのです。
やはりここでも光る久保建英選手のハングリーさ。日本での活躍は、スペインにも届き、欧州に移籍できる18歳になるとバルセロナ、パリ・サンジェルマン、レアル・マドリードなど有名クラブから誘いを受けました。通常であれば”昔所属していてゆかりがあるから”とバルセロナを選びそうなものですが「僕の将来を考えたらレアル・マドリードのプランが気に入った」と冷静に考えることができる18歳は、久保建英選手くらいではないでしょうか。
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