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【世界中で話題】ゴールデンサークル理論とアスリートの応用法を紹介

 

皆さんは、「最近モチベーションが続かない」や「チーム全体の士気が上がらない」等の悩みはありませんか。個人、団体に関わらず多くのアスリートが抱える悩みですが、そんなメンタル的な悩みの解決の糸口がゴールデンサークル理論によって見つけられるかもしれません。今回は、脳科学的に見たゴールデンサークル理論とアスリートにとって有効な応用方法を解説していきます。

 

目次

  • ゴールデンサークル理論とは
    1. 脳科学的にみるゴールデンサークル理論
    2. ロチェスター大学のメタ分析
  • アスリートの応用術
    1. 個人のモチベーション
    2. チームの組織力

ゴールデンサークル理論とは

 

ゴールデンサークル理論とは、TEDで4000万回以上再生され、企業コンサルティング等を行う、サイモン・シネック氏によって提唱されたフレームワークで、よくマーケティングや企業ブランディングに使われます。そのフレームワークは単純で、以下の通りです。

 

 

・WHY(なぜ)→ HOW(どのようにして)→ WHAT(なにを)

 

もっと詳しくこの思考プロセスを見てみると、以下のようになります。

 

・WHY(なぜ)→ プライドや忠誠心(ロイヤルティー)
・HOW(どのように)→ どのように行うかなど、手段や手法。
・WHAT(なに)→ 何を結果として得られるのかなど、利益や数値。

 

このフレームワークで「WHYから始めよ」とサイモン氏は、提唱しています。即ち、「なぜ」を先に考え、次に「どのように」、「何を」という順に物事を考えるとマーケティングでも、成功に繋がりやすいようです。

 

他にも、人間が影響を受け、行動に移すのは、確かなる “WHY” 「なぜやるのか」が確立されている場合が多いため、組織の士気を高める場合も、企業のマーケティングにおいても「WHYから始める」。これが、ゴールデンサークル理論のフレームワークです。

脳科学的にみるゴールデンサークル理論

 

ゴールデンサークル理論は脳科学的に見ても、人を動かす要因となります。

 

私たちが「WHAT」の質問を考えるときは、脳の大脳新皮質(neocortex)というエリアを使って考えます。ここは、人類の歴史的に見ても、まだ進化的に新しい部分で、合理的な分析などを得意とする分野です。

 

対して「WHY」を考える時、つまり忠誠心やプライドなどの感情は、大脳辺縁系(limbic brain)で処理されます。ここは、人類の歴史上古くから存在している脳の分野であり、情動、本能行動などを司っています。

 

ゴールデンサークル理論は、「WHY」から考え始める事が提唱されていますが、大脳辺縁系は人類の進化論からみても古くから存在しているエリアのため、人間の行動や意思決定に影響を与える事が大脳新皮質よりも大きいです。

ロチェスター大学のメタ分析

 

実際、アメリカ・ロチェスター大学らが行ったメタ分析によると、WHAT(何を得られるか)などの考えによって行動する、外発的動機付けを設定する場合、成功への内発的モチベーションには減少が見られています。「WHAT」から始めると長期的なやる気も減少してしまうようです。

 

これは、多くの領域(学問、スポーツ、健康など)で確認されているようで、何を報酬として得る事ができるか(WHAT)に最初に意識を向けると、根気強く物事を遂行するために必要な内発的な動機が薄れてしまいます。人間が行動に移すには、核となる大脳辺縁系(WHY)に訴求するのが脳科学的にも最適でしょう。

アスリートの応用術

個人のモチベーション

 

以上のことから、「WHY」から始めるゴールデンサークル理論は、アスリートのモチベーションアップにも繋げる事が可能です。「What」や「How」から、何か新たな挑戦に立ち向かおうとすると、打算的で損か得かのような合理化主体の思考となってしまいます。

 

従って人間の意志力、やると決めたことを遂行する力は、「何を得る事ができるか」や「どういった得があるか」等の合理的な考えよりも「プライド」や「好奇心」などの感情によって、つまり「Why」によって行動している人の方が、よりモチベーションをキープする可能性が高いと言えるでしょう。

 

何か新たな練習に打ち込む際、またはモチベーションの減少を感じた場合は、WHY(なぜやるのか)の感情部分を意識してみると良いかもしれません。

チームの組織力

 

また、チームの組織力を上げる事にもゴールデンサークル理論が応用できそうです。サイモン氏によると、What→How→Whyの順で物事を考えると、組織的にも具体的な行動に繋げるのは難しいと提唱しています。それは、先述の通り、WHY、感情的な部分に訴求することが必要だからです。

 

対して、プライドやチームへの忠誠心などの「WHY」が理由となり、次に「How」どのように練習をするか、そして、何が得られるのか「WHAT」を意識すると、チーム全体での忠誠心ややり遂げる力も強まる傾向にあります。そのため、チームミーティングの際は、「なぜ戦うのか」、「なぜこの練習が必要なのか」にフォーカスを当ててみることがおすすめです。是非試してみてください。

 

参考文献:https://www.researchgate.net/publication/12712628_A_Meta-Analytic_Review_of_Experiments_Examining_the_Effect_of_Extrinsic_Rewards_on_Intrinsic_Motivation

 

https://www.ted.com/talks/simon_sinek_how_great_leaders_inspire_action


さらに学びを深めたい方へ

よりスポーツメンタルについて学んでみたいとお考えの方や、学んだことを実践しながら成長したいとお考えの方はこちらも併せてご覧ください。

 

 

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【このコラムの著者】

プロスポーツメンタルコーチ/一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。>> 今も増え続ける実績はこちら

【プロフィール】フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれました。生まれた国はイギリス。当時から国際色豊かな環境で育って来ました。1歳になる頃には、日本に移住しました・・・。>>続きはこちらから

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