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メンタル状態で選べるストレス対処法、ラザルス8つのコーピング

うつ病などの重要な疾患の原因にもなるストレス。誰もが決して軽く見てはいけないものだと認識しています。なるべくストレスを溜めないように生活しようと心掛けている人も多いはずです。しかし日々の生活の中で知らず知らずのうちに築成してしまうもの。明るく活発なイメージが強いアスリートにとっても例外ではありません。頭では”常にポジティブに”と考えていてもストレスは溜まるもの。ストレスを感じないのが不可能ならば、発想を変えて上手に付き合うことを考えて見るのが最善策です。今回は、心理学者であるリチャード・ラザルスが提案する”8つのコーピング”についてお話します。

目次

  • ストレスの対処法である”コーピング”

  • 自覚することで解決に繋がる”ストレッサー”

  • メンタル状態によって選べる”8つの方法”

ストレスの対処法である”コーピング”

心理学でストレスに対処する方法を意味する”コーピング”。英語で対処するや対応するというCOPEが語源です。アメリカの心理学者であるリチャード・ラザルスが唱えたもので、目的は”ストレスの原因の解明や解決”そして”ストレスとなる負担の軽減”です。コーピングを理解することで知らず知らずのうちに自分自身が抱えてしまったストレスを感知できます。

 

うまく活用すれば、モチベーションやパフォーマンスアップも可能なのです。勉強や仕事など一般社会においてはもちろん、アスリートにもオススメ。コーピングを大きく分けると3種類に分類されます。

 

問題焦点型コーピング

 

問題を解決するためにストレスの原因となるものも変えることで根本的な解決に一番近い方法です。

 

情動昇焦点型コーピング

 

誰かに話を聞いてもらうことでストレスの捉え方や意識を変えることでカウンセラーなどを利用することも良い方法です。

 

ストレス解消型コーピング

 

趣味などで気晴らしをして不快と感じるストレスを体外に出そうとする方法です。特にストレスに対する実感がなくてもメンタルを安定させるために定期的に行うこともオススメです。

 

ストレスの根本を手っ取り早く取り除きたいなら問題焦点型コーピングが向いています。とりあえずストレスを感じている状況をスッキリさせたいのなら情動昇焦点型コーピング。身体的にもリフレッシュしたいならストレス解消型コーピングなどその人に応じた方法でストレスへの対処法があるのです。

 

理解することで解決に繋がる”ストレッサー”

特に几帳面で繊細な性格の日本人は、学校や職場の人間関係や責任感など重圧でストレスを抱え込んでしまいがちです。ストレスを過剰に感じることでうつ病や適応障害などの真意的な病を誘発したり、脳梗塞などのリスクが高くなることも報告されています。

 

ストレスとは、外部からの刺激で体の内部に怒る反応。このストレスの原因となる外的刺激は”ストレッサー”と称されます。主に3つに分けられるストレッサーを理解することでストレス解決へと繋がります。

 

まず1つ目は”物理的ストレッサー”で音や光、温度などの環境刺激によるものです。騒音や熱さや冷たさなどの実感しやすいものや自分自身では感じにくい放射線、パソコンやスマホからのブルーライトなどが挙げられます。

 

2つ目は”化学的ストレッサー”で化学物質や有害物質によるものです。アルコールやタバコ、薬物や食品添加物などが挙げられます。

 

3つ目は”心理・社会的ストレッサー”で緊張や不安、焦りや怒りなど感情によるものです。職場関係などの身近な人付き合い、情報が溢れる社会において過度なストレスを感じてしまうことも多くなりました。

 

3種類のストレッサーの中でも特に心理・社会的ストレッサーにおいて有効と言われているのがコーピングなのです。

 

メンタル状態によって選べる”8つの方法”

心理学者であるリチャード・ラザルスが唱えたコーピングになります。

 

問題焦点型コーピングと情動昇焦点型コーピング、そして解消型コーピングと3つの方法をさらに8つに細かく分けることができます。その人の性格や今のメンタル状態にピッタリとあった方法を試してみることをオススメします。

 

計画型コーピング

 

よく考え、しっかりと計画を立てながら問題解決へと向かっていきます。いろんな解決方法を試してみたりできるやり方で”探究心がある人に向いている方法”です。

 

2つ目は”対決型コーピング”。ストレスを感じている状態を変えるために努力して立ち向かうやり方です。ダメ元でもぶつかってみようかと割り切って考えることが必要なので”ある程度ポジティブに物事を捉える人に向いている方法”です。

 

社会的支援模索型コーピング

 

抱えているストレスとなる問題を周りの人などに相談して援助を求めるやり方です。近年では、相談できる窓口などが増えてきました。知っている人に話すのは苦手だけど誰かに聞いてほしいと言う人にとって心強いもの。”声に出すことでスッキリすると感じる人に向いている方法”です。

 

責任受容型コーピング

 

自分自身のした失敗などを自覚することで反省点を見出しますやり方です。たとえば心配や迷惑をかけた人に気持ちを伝えることすることなども含まれます。自分の弱点をしっかり理解しておきたい人や周りへの気遣いを大切にしたい人に向いている方法です。

 

自己コントロール型コーピング

 

自分自身の行動や感情までをしっかりとコントロールすることで他人に悟られないようにするやり方です。決して無理する必要はありませんが、時には、マネージャーなどサポートを受ける人よりも自分自身のことを知っておきたいという人に向いている方法です。

 

逃避型コーピング

 

ストレスを忘れようと逃げたいと考えるやり方です。例えば、お酒やギャンブルなども含まれます。他人のせいにしたり、人に当たり散らしたりなどよくない方法も目立ちがちです。しかし逃げること事態は、決して悪いことではありません。趣味などで心が紛れるというタイプの人に向いている方法です。

 

隔離型コーピング

 

自分とは関係ないこと”だとストレスを忘れてしまおうと自分自身と切り離すやり方です。逃避型のように物事に走るまでしなくても心理的にストレスから切り離して考えれるという人に向いています。

 

肯定型再評価型コーピング

 

8つの中で最もポジティブなもので”これを乗り越えれば必ず学びがある”と自分の弱点や悪いところを見直すキッカケと捉えるやり方です。自分自身の新たなる発見や自己改革を行うことも可能な方法です。どれが自分に合うか分からないという人にも有効です。

 

さまざまなストレスの対処法がありますが、いきなり大きな解決を図る必要はありません。最初は気分を晴らす程度で構いません。メンタル面が整えば、少しずつ根本的な解決を考え、徐々にスキルアップや成長に繋げていけば良いのです。

 

今回は、心理学者であるリチャード・ラザルスの8つのコーピングについてお話しました。ますどんなことがストレスの要因なのか、そして今自分の感じているストレスを理解することが重要です。リチャード・ラザルスのよって提案された8つの中で自分にあった方法を見つけてストレスを解決すれば、メンタル面も安定しパフォーマンスアップへ繋がります。今後もアスリートや指導者にとって有益となる情報をお伝えしたいと思います。

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