スポーツメンタルコーチに向いてない人
スポーツメンタルコーチとして2011年11月から活動してます。
アスリートの望む結果をメンタル面からサポートするスポーツメンタルコーチの鈴木颯人です。
スポーツメンタルコーチ入門講座を開催してるのですが、その際にこんな質問をいただきます。
それが、「スポーツメンタルコーチに向いてない人ってどんな人ですか?」になります。
私個人としては、人の気持ちを支えたいと思っていれば、誰もが向いてると思っています。
この選手を支えたいという大前提が無ければ務まらない仕事だと思います。嫌々な気持ちを抱えてアスリートのメンタルを支える仕事についた人がいたとしたら、それは向いてない人になります。
結局、本人のやる気次第なのかなと思う一方で、資質として向いてない人もいるのも事実なのかなと私は思ってます。
その中で、特に向いてないなと思う人が「教えたい」と思う人です。
「支えたい」と「教えたい」では全く異なってきます。
決してネガティブな意味合いではなく読み進めて頂けたら嬉しいです。
コミュニケーションの流れとして、常に自分主導で話が始まってしまう人は向いてないのかなと思います。
SNSを見ても、知識を伝える人、実績を載せる人がいます。背景には教えたい欲が見えてきます。
そういった方は、先生やメンタルトレーナーの方が向いてるのかなと思います。
沢山の人に注目されたいと思う人ほど、選手を支える気持ちとは逆の「教えたい」が見えてきます。
私がしているスポーツメンタルコーチは「教えたい」とは違い「支えたい」という気持ちを大切にしてます。
例えると、看護師、保育士、介護士、マネージャーさんと同じ資質として「調和性」や「協調性」が求められます。
マネージャーさんとか分かりやすいですけど、芸能人よりも目立ってるマネージャーさんなんていないですよね。
メンタルコーチも一緒だと思うんです。なのに、選手よりも目立つような行動をしてしまう人が世の中を見ると多いなと感じてしまうのは私だけでしょうか。
そういう人はメンタルコーチより、メンタルトレーナーが向いてると思うのです。
メンタルコーチングとメンタルトレーニングは全く似て非なるものです。
その人の資質に合わせて手法が異なってくるとおもっています。
なので、弊社では事前に資格講座にお申し込みいただく際に適性検査をさせていただいております。適性検査を通じて不合格をお伝えすることもあります。
それは、メンタルコーチに相応しい人を輩出することを大切にしているからです。メンタルトレーナーに相応しい人にはメンタルトレーニングのスクールをご紹介してます。
メンタルトレーナーとメンタルコーチングを同時にこなす事なんて無理だと思っています。
医者と看護師の両方をやってるようなものです。
メンタルコーチに向かない人がやってるメンタルコーチングは、メンタルトレーニングになってるんですよね。
選手から見たらどっちでもいいじゃんと思いがちですが、厳密には選手自身もメンタルに求めている事が変わってきます。
その上で私たちスポーツメンタルコーチは選手の話を聞くことを大事にしています。
「教える」以上に「寄り添う」。それは、選手の意思決定を尊重する事で生まれる究極のモチベーションでもある「自己決定感」を引き出すことを目的にしているからです。
もちろん、メンタルトレーニングを否定しているわけではありません。理論的に正しくても、理論通りにならない時に脆くなりがちなのがトレーニングのデメリットだと思っています。
お互いの立場でいいところを上手に補完しあえたら本当の意味でアスリートの未来に繋がると思っています。
なので、スポーツメンタルコーチに向いていなくても、メンタルトレーナーの方が向いてると思っていただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。