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弱いと感じるメンタルにこそ成長のチャンスが隠れている

ずっとメンタルコーチをしていると、

弱いメンタルに問題を抱えてくる方がいます。

 

「お前はメンタルが弱い」

「試合中に自分を疑ってしまう」

 

そして、

「とにかく自分に自信がない」

 

そう感じてしまう人が

スポーツの世界ではいます。

 

かつての私自身が自信がなかったように、

自信がないことが悪だと言われます。

 

スポーツメンタルコーチとして活動し

トップアスリートを研究しています。

 

すると、

弱いと感じるメンタルにこそ成長の

チャンスが隠れていると気付きました。

 

今回はその理由を綴っていきいます。

目次

  1. 弱いと思う事はダメなのか?
  2. 自分自身を正しく理解する
  3. 山登りに例える
  4. プライドを捨てられるか?
  5. メンタルが弱くたって勝てるのがスポーツ

弱いと思う事はダメなのか?

大前提として

弱いと思う事がダメなのか?

 

これについて徹底的に

考えていきたいと思います。

 

個人的に、

自分自身がメンタルが弱いと思うことは

とても大事だと思っています。

 

というのも、

変に強がったり、

変に威勢が良くても

心に嘘をつくよりは遥かにいいと思います。

 

もちろん、

心の底から「自分は強い!」と

思えるならそれに越したことはありません。

 

しかし、

心の底から「強い・・・」と

思えないのであれば無理する必要はないのです。

 

強くありたいと思って、

自分の気持ちに嘘をつくことを辞めてほしい思っています。

 

実は私自身もメンタルが弱い人間でした。

 

ずっと弱い自分を変えたかったので、

強くあろうと振る舞いました。

 

強く振る舞おうと思えば思うほど、

ある感情が芽生えます。

 

それが、

「疲れた・・・」です。

 

人前で仮面を被った状態を続けるのは

とても大変な作業だなと思います。

 

家にいるときと、

学校にいる時で全然違うのです。

 

一般的には、

強く振る舞ったりポジティブな

発言を大事にされる社会です。

 

しかし、

本当の自分を演じることができないことの方が

1番辛いのではと思うのです。

 

だからこそ、

自分自身のメンタルが弱いと感じることは

決して悪いことではないと思っています。

 

むしろ、

ちゃんと自分を客観的に見れているので

今がダメでも成長していける潜在能力が

隠れている証拠だと思っています。

 

自分自身を正しく理解する

 

自分自身を客観的にみれていることが

なぜ成長を促すのでしょうか?

 

その理由の一つに

「メタ認知」という言葉があります。

 

脳科学でメタ認知とは、

 

自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え評価した上で制御することである。「認知を認知する」 (cognition about cognition) 、あるいは「知っていることを知っている」(knowing about knowing) ことを意味する。またそれを行う心理的な能力をメタ認知能力という。 引用・脳科学辞典

 

 

こう書かれると

理解が簡単ではないと思います。

 

私なりに解釈すると、

「自分を正しく把握出来ている状態」

と思ってもらっていいです。

 

なぜ、

このメタ認知が大事か?

その理由をお伝えしたいと思います。

 

1つは自分を理解したつもりになるのが

人間の性質だからです。

 

この状態を過信といったりします。

ある意味では非常に羨ましいのですが

ある意味では非常に危険だと思うのです。

 

例えば、

遊泳禁止の海が目の前にありました。

 

しかし、

泳力に自信がある人だったので

遊泳禁止を無視して泳いでしまう人。

 

自信があることと、

遊泳禁止エリアで泳げることはまた別問題。

 

しかし、

自分の能力に過信してしまう人がいます。

 

他にも、

赤信号を渡ろうとしてしまう人や、

踏切が閉まってるのに渡る人。

 

スポーツに置き換えたら、

ウエイトトレーニングであり得ない重りをつけたり、

日々の自主トレで無理な回数をこなす人など・・・

 

あげたらキリがないくらい、

自分に過信してしまう人がいます。

 

過信するくらいが

ちょうどいいという意見もあります。

 

これはまさに自分を知るために、

まずはヤられてこいを示唆しているのです。

 

しかし、

たった一つの負けがその後のトラウマになったり

自分の実力を決めつけてしまう可能性もあります。

 

ある意味では博打なのです。

そんなリスクの高い方法よりも、

ちゃんと自分を知って出来るところから

駆け上がった方がいいと思うのです。

 

山登りに例える

 

そこで自分を知ることを

山登りに例えたいと思います。

 

おそらくですが、

いきなりエベレストを

目指す人っていませんよね?

 

いきなり富士山はギリギリセーフだとして、

エベレストはないかなと思います。

 

目標が明確だと、

自分が今すべきことが見えてくると思います。

 

自分が目指すハードルによって、

自分の努力が変わってくると思います。

 

目標が変われば、

自然と努力の質は変化していくのです。

 

しかし、

自分には出来ると嘘をついて突き進もうとする

大きなしっぺ返しを喰らうのです。

 

山登りは命懸けです。

それくらいの気持ちでスポーツと向き合えたら

自分を軽く過信することはなくなるはずです。

 

命を賭けるなんてちょっと

大袈裟かもしれません。

 

仮に命をかけなくても、

今目指している目標が達成できない場合に

何か準備しておくような生半可な気持ちでは

目標なんて到底達成できないと思います。

 

命をかけることはなくても、

自分のキャリアごときで不安になるようであれば

スポーツの世界で結果を出すなんて無理です。

 

メンタルが弱くたって勝てるのがスポーツ

 

何よりも、

メンタルが弱くても試合の

勝敗を左右するとは限りません。

 

意外とこの事実から

目を逸らしている選手が多いです。

 

そして、

結果が出ない理由をメンタル面に

あるとしているケースを見受けます。

 

実はプライドが高い人ほど、

結果が出ない理由を自分以外の所に求めます。

 

なぜならば、

自分自身が傷つかないようにする為です。

 

無論、

そういう選手ほどメンタルが強いと偽ります。

 

一方普段から自分自身に自信がない人ほど、

自分が出来ることだけに意識を向けます。

 

そういう選手ほど必死に頑張ります。

必死だから自分のことだけに集中します。

 

自分のことに集中できるから、

気付いたら勝っている事があるのです。

 

もちろん、

自信がない人の中でも

自信をつけたいと思い過ぎて

自分のことに集中できない人もいます。

 

自信がないからこそ、

どうしたらいいか・・・?

 

こういった弱者ならではの逆転の発想こそ

ジャイアントキリングを生み出していきます。

 

プライドを捨てられるか?

 

いよいよ最後になりますが、

プライドを捨てる勇気がとても大事になります。

 

自分自身のメンタルが弱いと感じる時に、

実は心の奥底に眠るプライドが

邪魔しているかもしれません。

 

プライドには実は2種類あります。

 

1つ目はポジティブプライド、

2つ目はネガティブプライドです。

 

1つ目のプライドはいわゆる

自尊心になります。

 

自分で自分のことを誇らしく思う心を意味する。 簡単にいうと、自分への高評価ということである。 英語で自尊心は self‐respect、あるいは self‐esteem と表現できる。 自尊心とよく似た意味の言葉に「自己肯定感」や「プライド」がある。

 

2つ目のネガティブプライドは、

自惚れ、つまり過信です。

 

「自分には能力がある」と思いすぎる選手の多くが非常に視野が狭い世界で生きています。

 

結局、

自分が抱くプライドは過信になりがちです。

 

それがダメだと思いませんが、

過信している人ほど結果は出ません。

 

長い目で見た時に、

プライドは不要なのです。

 

それ以上に大切なのが、

成長し続ける気持ちです。

 

そういう選手ほど自分自身を

ちゃんと理解している選手です。

 

弱いからダメなのではなく。

弱いからこそ成長できるのです。

 

この違いを是非とも理解して頂ければ

未来は必ず明るいと信じてます。

 

最後までお読み頂きまして

有難うございます。

 

【このコラムの著者】

プロスポーツメンタルコーチ/一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人
プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。
【プロフィール】フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれました。生まれた国はイギリス。当時から国際色豊かな環境で育って来ました。1歳になる頃には、日本に移住しました・・・。>>続きはこちらから
 
 
 
 
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